日常の変化(2)
なかなか上手くいかないですね。
「ただいまぁ……」
「あら?今日は少し遅かったわね。」
「おん、まぁ……今日はもう寝るよ。
おやすみ、母さん。」
「そう、晩ご飯はいらないのね?」
「いらない。」
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バタンッ…
「はぁ……」
(あの魔石ってのはなんだ……
石だと家にあんのは4,5年前につくった勾玉くらいだぞ。)
机の上には白い勾玉と言うには、少し不格好な石があった。
(伝令の神ってのは……)
「疲れた……寝るか。」
その石を持ちながら意識が落ちて──
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人間にとって朝とはかなり憂鬱なものだ。
通勤通学と考えるだけで頭が痛くなる。
「繋、朝よ。」
「……今行く。」
(この勾玉……たまには持って行くか)
今日もまた一日が始まる。ただ少し、いつもと違う一日が……
──────────────────────
「マカ、太一おはようさん」
「うん、おはよう繫」
「おう、おはよう」
いつも変わらない。そんな光景に違和感を感じる。
「おい、繋?」
「ウゥッ…」
吐き気がする。変わらない日常に、いつも通りの友人に、それに違和感わ感じる自分に。
「悪ィ、今日は帰る。」
「帰るって…おい繋、授業はどうす───
ってもういねぇ」
「太一、今繋帰らなかった?」
「マジで帰ったのかよ。」
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気持ちが悪い。頭痛がする。耳鳴りがする。呼吸がしにくい。身体が重たい。節々が痛い。寒い。
明らかにおかしい。
プゥゥゥウ
車のクラクションがした。
「あっ……」
(これは死ぬ……死にたくないなぁ)
──────ジョイント・スタート──────
無意識に口走った。
死にたくなかった。
この力が起動したのも、その言葉を紡いだのも、死にたくなかったから……強い気持ちがあったからに違いない。
ただその言葉を紡いだ瞬間
グイッ
「ウオッ」
マカがいた。
「ありがとな、マカ」
「?貴方も私をそう呼ぶのね。」
「は?」
「またね。」
────────外部入力を確認。────────聖戦をへの参加を許可します。
────────規定人数に達しました。
────────これより聖戦を開始します。
────────聖戦を開始したことにより第00番世界線を中心に時間を同期します。
────────同期及び10時28分現在の停止を確認。
────────皆様の健闘を祈ります。
カチッ
何もかもが止まった。
それに気付いたときには、世界は光出していた。
読んでいただきありがとうございます。
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