『日本人』ユウと『異世界人』シエラの現状把握 2
「何の話かはわからんがそろそろ現状を説明するぞ。…って言ってもどこから話せばいいのか」
仕切ったのはいいのだが、俺にも何が起こっているかよく分からないのだからどう説明したらいいのか全くわからない。
「う~ん・・・お兄ちゃんがこの人とどう知り合ったのか気になるけど取りあえず自己紹介からしない?私は三笠香奈。14歳だよ」
こういうときに頼れる妹だ。というか妹の適応能力が凄すぎて頼れない兄が辛い。
「えっと、俺は三笠夕。今年で17だ」
「私はシエラ、数えで18よ。もう一度聞くけどここはどこ?」
「ここは日本。太陽系第三惑星地球にある国だよ」
「惑星?日本?」
…まぁこうなるだろうな。どう説明すればいいのやら…。すると「できる妹」香奈は、
「うんとね、たぶんシエラさんは元いた世界からこっちの世界に転移されちゃっただと思うんだよね。いわゆる異世界召喚というやつ?」とざっくりかつ分かりやすい解説をしてくれた。
「異世界召喚!?私の世界では確立してないものよ!」
「大丈夫。こっちの世界もそんなもんねぇから」
「じゃあ、なぜ!?」
「転移する前、次元の鏡を使わなかったか?」
「…なぜそれを知ってるの?」
・・・やっちまった。俺がここで『君はゲームの中から出てきて俺は君を操ってた』とか言ったって信じるとは思えないし、むしろパニックを起こしかねない。
「…お兄ちゃん話こじらすから少し黙ろうか。まぁお水飲んでゆっくりしながら聞いて。まずシエラさんはもといた場所で次元の鏡?っていうのを使ったんだよね。そして次の瞬間お兄ちゃんの部屋にいたと・・・。ごめん、私にもさっぱりわからん」
「取りあえず貴方達にも分からないのね・・・。ほんとどうしようかしら…」
「解決策が見つかるまでここにいたらいいよ。どうせママも帰ってこないし」
「えぇ!いいんですか!」
「困ったときはお互いさまだよ!」
「有難うございます!」
「いちおう母さんに連絡入れとけよ」
「はーい」
かくしてシエラと俺と香奈の共同生活が始まった・・・。すっごい先行き不安である。
~to be continue~
どうも蓮咲です。前の続きですが未成年の共同生活・・・怪しい(確信)。
・・・あまり話すこともないですしここらへんで終わらせてもらいます。
シエラさんと夕の関係はどうなるのやら…。
※タイトルの「事情把握」を「現状把握」に変更しました。