はじめての伝説(スケッチブック外伝)
この話は 本編のスケッチブックの桜の木の火事のあとがき的 複線ストーリーです
はじめての伝説
火事の後始末をしている夕菜は ひと段落して 眠ってしまった
ふと 目を開けると 周りの様子が違う 今までいた人たちがまったく居ない そばには一人の少女が 桜の木の掃除をしているだけで 服装も 制服を着ているのだが なんだか 変 非常に古い感じで しかも スカートでなくズボンみたいなのをはいている 夕菜が声をかけても 聞こえないようだ しかも その子に触ろうとしたが 手がすり抜けてしまった
夕菜は自分がどうなったか わからないまま ぼーぜんとしてしまった
そこに同じような 服を着ている 女の子が声をかけてきた
女の子 桜野さ〜ん 早く防空壕に入らないと・・・あぶないよ
桜野 うんうん ちょっとまって もうすぐ終わる
青井[えっ なになに 防空壕って?? この子達は何 わたしどうしちゃったの??]
女の子は 女の子に 催促をされるように立ち上がり 木の近くをはなれようとした
夕菜も ひとりきりには なりたくないとおもい 女の子の後をついていった 女の子を見失いようについていくが 周りを見ると 風景かぜんぜん違う 学校の校舎も 夕菜のしっているのとは まったく別物である 体育館もプ−ルもないし
防空壕内
女子 遅いよ桜野さん・・・防空壕の中は 5人ほどの人がいた
全員 同じあの変な制服をきている
女子 ねえねえ・・さっきのサイレン聞いた??・・・なんか ここもいよいよ 爆撃されると 先生が言っていたよ
青井 爆撃って 戦争でも始まったの?? ・・・・無論女の子たちは聞こえているわけが無い
女子 桜野さん 何していたの??
桜野 うん 桜の木の掃除
女子 爆撃されたら あの木も燃えちゃうし・・・なんで そんな危ないことを??
桜野 だって あの木は 待ち合わせの場所なの・・・・
女子 でも 出兵する人と 結婚までするなんて 桜野さんも本当に 愛していたのね
女子 わたしも この戦争 終わったらいいひとみつけて 子供をつくって しあわせになるんだ
女子 ところでで・・・ 旦那様から手紙来るの・・?
桜野 いや 最後に来たのが三ヶ月ほど前 無事でいるかな?
女子 無事だよ 絶対に・・・ 貴方の元に返ってくるよ
女子 それまで私たちも たすけあって いきのこらないと いけないよ
桜野 うんうん そうだね わたし がんばる
女子 あの桜の木が約束の場所って・??
桜野 あの人と 出兵する前夜 私たち結婚したの あのひと 無事に帰って来ると 約束したの
桜野 そして もう一度、出会った あの桜の木の下で おはなししようと 誓いあったの
女子 そうか・・・ 私たちも お祈りするよ・・・あなたたちが゛ 絶対 再会できる事を
空襲が始まる
ドンドンドン
キャー・・・・
あっ爆撃はじまった
一時間ほどで 爆撃のおとは きこえなくなった
桜野は いてもたってもいられなくなり さくらの木の方に向かうと言い 防空壕を出て行った
危ないよ桜野さん もどってきなよ まだ、危ないよ
桜野は 聞こえないかのように 木のもとに急いだ
川の手前にかかったとき 近くの木が彼女にたおれてきた
下敷きにはならなかったが 彼女の 運悪く 胸に折れた木の枝が刺さってしまった
桜野は それでも はいずりながら 木の元にむかった
夕菜は爆撃からいままでの 事をみていたが なにもできないでいた
それは 体がなにもできないのも そうだが すさまじい 光景は夕菜にとってとって すごい 衝撃な出来事ばかりであった
這ってでも木の元に むかう 桜野にむかって がんばれ がんばれと 桜野には聞こえないが 何度も言うことだけが 夕菜にできる 唯一の行動だ
ようやく木の下にたどり着いた彼女の胸からは 血が滴り落ちている
木に もたれかかった 桜野は もう 目の前の光景もみえないようだ あまりにも多くの血が原因で・・
桜野 よかった 木が無事で ・・・・あの人との約束の場所
桜野 あの人は絶対 着てくれる それまでは 私がここを守らないと 神様おねがい もう少し私に時間を・・・
もうろうとした意識の中で彼女は見た 彼の姿を それは かのじよだけに見える 幻影だった
桜野 あぁ 雄二さん 帰ってきたんだ
桜野 雄二さん 約束守ってくれたんだ
桜野 わたし ずっとまっていたよ
彼女の見た げんえいは 微笑みかけていた・・ことばは出さずに・・ でも かのじょには 聞こえた
雄二 うんうん オレかえってきたよ・・・・やくそくだっただろ
雄二 もう一度ここで話そうといったじゃないか
もう彼女には 傷のいたみも 感じなくなってきた
桜野 よかった わたし あなたとの約束をまもれた
桜野 この木は 私たちの 願いをかなえてくれたんだ・・・・
桜野 この木は・・・・・ずっと・・・・わ た し・・・彼女は なにもいわなくなった
夕菜はその光景をみて とても大切な事を なにか 心の隅に感じたような気がした
あたりがだんだん ぼーとしてきて 夕菜は また 周りが暗くなった
琴葉 夕菜こんなトコで寝ていると風邪引くよ もう 先生は掃除はいいっていったから 一緒に帰ろう
目を開けた夕菜はいつもの学校の桜の木の下にいた そばに居たのは桜野でなく お友達の琴葉が立っていた
青井 あれ わたし 寝ちゃったみたいだね おかしな夢みちゃった 何でだろう??
青井 琴葉 先に帰ってくれるかな?? ごめんね わたし 少し行きたいところがあるの
琴葉 いいよ また、明日ね・・・バイバイ!!
友達には 先に かえってと つたえると 校舎の方に向かった 目的は図書室 夕菜はこの学校の昔を すこし しらべてみようとおもった
ぜひ本編 スケッチブックもよろしくお願いします