どうしてこうなった 後編
ポチャン…
「……………」
俺は由香里の家で風呂に入っていた
しかしなんだかな…まさか由香里の家に泊まるなんて…
なんかこれはエロゲみたいな展開だな。
こういう状況になるエロゲは腐るほどやってきたが、さすがに現実となると……………///
いかん…なんか恥ずかしくなってきた…/////
いや…ここはエロゲマスターである俺なら乗り切れるはずだ…こんな状況は俺にとってはお茶の子さいさいのさいなはず………///
「くそぅ…なのになんで顔が熱いんだ///」
~~~~~~~~~~~
ガラッ
「お風呂ありがとう」
「あ………湯加減どうだった?」
「ちょうどよかったよ。」
「よかった………うちの家族はみんな熱いのが好きだから、正孝には合わないと思ったけど」
「俺はあれくらいがちょうどよかったけどな」
「あ、そうだ。正孝お茶飲む?」
「あぁ、いただくよ」
コトッ…
由香里は暖かいお茶を置いてくれた
ズズズ…
「……………」
ズズズ…
「……………」
な、なんで話題が浮かばないんだ…(汗)
ヤ、ヤバい…今日何度目の沈黙タイムだ
「ねぇ…正孝…」
「ん?」
「……………しりとり…しようか」
「ちょ………おまっ!!」
それはマズい!!それは完全に話題がなくなったときに使う最終兵器だろ!
「待て待て!!それをするのには早すぎるって(汗)」
「そ、そうだよね…」
あ、危ない…下手すれば、無限ループに陥るところだった。
「でも、なんでだろうね?学校だといっぱい話せるのにね」
確かにそうなんだが…
くそぅ、ここは男として何か話題を…
「あ、そうだ!中学の時の卒業アルバムとか見ないか?」
「え?あ、そうだね。それなら話題あるしね」
「そうそう」
ふぅ…なんとか沈黙は回避したぜ(汗)
ピラッ
「わー、懐かしいね!」
「つい半年前まで中学生だったのにこの感覚はなんだろうな…」
卒業アルバムを開くと、懐かしいメンツとの楽しい日々が写っていた
「これは体育祭の時だね」
「そういえば俺、50m走で3年連続1位だったんだよな」
「そうそう、陸上部に入ってないのにすごく早かったんだよね」
「そういや由香里とは2年で同じクラスになったんだよな」
「うん。話すようになったのも確か校外学習で同じ班になってからだよね」
そういえば、校外学習で俺と由香里は知り合ったのだ。
それ以前は興味もなく、おどおどした女の子としか思ってなかったっけ
「その時、私は一目惚れしたんだけどね///」ボソッ
「え?なんか言った?」
「な、なんでもないよ///」
といきなり
ゴロゴロゴロ………
「ん?雷か」
「か、雷?」
と言った瞬間
ドーーーーーン!!
「きゃあああああ!!」
すぐ近くで落ちたのか強烈な爆音が聞こえた
「おー、だいぶ大きかったなぁ…」
「うぅ……………(泣)」
「って、大丈夫か?」
由香里はまるで雨で濡れた子犬のように震えていた。
「だ、大丈夫だ………問題ない」ブルブル
「そんな震え声で言われてもな…」
「ま、正孝は恐くないの?」
「別に恐くはないけど…」
とはいえ、女の子にとっては恐いんだろうな…
「あ、もうこんな時間か」
ふと時計を確認するとすでに1時を回っていた
「由香里、そろそろ寝ないと…」
「うん………」
「本当に大丈夫か?寝室まで行けるのか?」
「……………ねぇ、正孝…」
「ん?」
「い、一緒に…寝たい/////」
…………………………
…………………………
「え」
な…なんだと………
「も、もう一回言ってくれ」
「正孝と一緒に寝たい…///」
「……………」
なっ、なんですと!!由香里と寝るだとおおおおおぉぉぉぉぉ!!?///
きゅ、急にどうしたんだ!いきなり由香里が大胆に攻めてきた。
これは雷から恐怖で気が動転しているのか?いや、そうでもそんな事は言わないはず…
だとしたら、由香里は俺を………
「否!!」
そ、そんなわけあるか!!何を考えてるんだ俺は!!/////
しかし、由香里がこう言ってるのも事実
これは断るべきなのか?
いや…しかし……………これは………
(脳内協議中…)
~~~~~~~~~~~
10分後
もぞもぞ…
「正孝、寒くない?///」
「あ、あぁ…///」
どうしてこうなったんだろうか…
俺は今、由香里の部屋で由香里のベッドで背中を向かい合わせて寝ていた。
脳内協議の結果、俺は由香里に上目遣いで見られてしまい、一緒に寝ることと決定してしまった。
しかしこれはヤバい…さっきから緊張でドキドキしまくっている。
ぴとっ…
「ぅん…///」
「あ!ごっごめん!!/////」
「だ、大丈夫…///」
「な、なぁ…やっぱり俺、地べたに寝るよ///」
「そ、それだと正孝が風邪引いちゃうよ…」
「うぅ………」
確かにそうなんだが、この状況で耐えられる自信がないのです。
「………ゴメンね…正孝…」
「え?」
「ただが雷だけで一緒に眠るなんて無理言って…」
「それは…構わないけど………真結ちゃんと一緒ではダメなの?」
「真結は雷で私を脅すから…」
「あぁ………(汗)」
ゴロゴロゴロ…
「きゃあ!!」
だきっ
「ちょ!?/////」
雷の音に驚いて、俺の背中に抱きついてきた
「ちょ…む、胸が当たってる///」
「うーーー……………」
俺に必死で抱きついてくる由香里
う…これは俺がヤバい…これは一刻も早く離れないと…
「!」
すると俺は気付いた。
カタカタカタ…
由香里………身体が震えている
「……………」
ギュッ…
「ふぇ…」
「由香里…///」
俺は思わず由香里を抱きしめた。
「あのっ…正孝、どうしたの?急に抱きしめて…///」
「由香里が震えていたからつい…///」
「あ、あぅ………/////」
俺はどういうわけだか、由香里を守ってあげたいと思ってしまった。
………どうしてだろう?俺はどうして由香里を守りたいと思ったんだ?
……………あぁ、俺って…由香里のことが好きなんだ…
だから気になってたり、可愛いと思ったり、嫉妬してたりしてたんだ。
なんで今まで気付かなかったんだろうな…
「由香里…」
「な、なに?///」
「好きだ。」
……………
「え……………えぇ!?/////」
由香里は驚いて顔を赤くした。
「急に言って悪い。でも………好きなんだ」
「す、好きって…そんな急に言われても…/////」
「すまん。でも俺は由香里が好きなんだ。誰よりも」
「あうぅ……………/////」
「わ、私なんかでいいの…?」
「どういうことだ?」
「だって…私なんかより、可愛い娘はいっぱいいるんだよ?」
「誰よりもって、さっき言ったろ?」
「~~~~~!!/////」
由香里はどんどん顔を赤くする
「あ、あの…それじゃあ正孝///」
「ん?」
「わ、私が好きなら…あの………キスしてほしい………///」
「っ……………///」
キスか…
「ふふ…顔が赤いよ?///」
「そういう由香里も顔が赤いじゃないか///」
「うん……………/////」
「……………/////」
いつの間にか俺と由香里は身体を密着していた。
瞳と瞳がよく見える距離まで顔が近づく
「由香里…///」
「正孝…///」
チュッ…
「ん………ちゅ…んぅ///」
「んん……ちゅ…///」
「ぅん…………ぷはっ…」
………キスしてしまった…///
由香里の唇は柔らかくて、すごく甘かった
女の子とのキスってこんなに気持ちいいんだなぁ///
「由香里、キスは…どうだった?///」
「き、気持ちよかった…それでね…///」
「それで?」
「やっと正孝と一緒になれてよかったなぁって///」
「!!由香里、それって…」
「私も…正孝のことが大好きだよ。ずっとずっと前から…///」
「そうだったのか…」
「でも、正孝の口からやっと聞けた…好きって言葉…」
「………待たせてごめん」
俺は由香里を強く抱きしめた
「正孝………」
「うん」
「大好き///」