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どうしてこうなった 前編

テクテク…

「……………」

「……………/////」

俺と由香里は夜道を並んで歩いていた

行くところは…由香里の家だ


なぜこうなったかというと

~~~~~~~~~~~

「え」

え?今、なんとおっしゃいましたか?

「も、もし…忙しいんだったら、行かなくていいんだよ?///」

「忙しくはないけど、なんで急に…」


「だって…正孝がわ、私の作ったもの食べたいって言ったから…だ、だったらごちそうしてあげようと思って…///」

「そ、そういうことか…でも、それはまた今度でも…」

「きょ、今日はお父さんもお母さんも家にいないし…一人で食事はさ、寂しいから………だから、ね?/////」

「う///」


~~~~~~~~~~~

とまぁ、こんな次第で俺は夕食をいただくことになったのだ

しかし…なんだろう。由香里の家に行くのは小学校以来であり、少し緊張している

いや………もっと違う緊張もある気がするのはなぜだ?

「着いたよ正孝」

いつの間にか由香里の家に着いた

「あのさ…今日は本当に誰もいないのか?」

「もしかしたら、妹がいるかもしれないけど」

あぁ、そうか…いるんなら、ちょっとは気が楽かも


ガチャ…

「ただいま~」

「お邪魔します」

玄関で靴を脱ごうとすると


トントン…

「おかえりーお姉ちゃん」

2階から、一人の女の子が降りてきた

「あ、小月さん。お久しぶり~」

「久しぶりだな、真結ちゃん」


この小柄な娘は高井戸真結たかいどまゆ

中学2年の由香里の妹である

「どうしたの?小月さんを連れて」

「ゆ、夕食をごちそうしてあげようと思って…///」

「へー…じゃあ進展したんだ」

「なにが?」


「え?2人は付き合ってるんじゃないの?」



カアアァァァ…/////

「そ、そんなわけないじゃない!!///」

「え~?違うのぉ?」

「わ、私と正孝が…つ、付き合ってるなんて…/////」

「……………///」

真結ちゃん…思い切って聞いてきやがったな…

まぁ、これで嫌ではない俺はどうかと思うが

「なんだぁ…進展ないの?」

「そ、そもそも進展って何よ!私が正孝と………///」

「そう言いつつも、実は内心嬉しい姉であった」

「~~~~~!!い、いいから自分の部屋に戻ってなさいよ!!///」

「はいはいww」

俺達をいじって満足なのか、真結ちゃんは自分の部屋に戻った。


「まったく…///」

「真結ちゃんは相変わらずだね(汗)」

「そうだね…そ、それじゃあ上がって」

「あぁ」


~~~~~~~~~~~

「それじゃあ夕食作るから、そこのソファで待ってて」

「あぁ」

ソファに腰掛け、由香里が料理するのを見ることにした

「よいしょ…」

「……………」

由香里のエプロン姿…なんか久しぶりに見るな

まさか、由香里が俺に夕食をごちそうしてくれるなんて思わなかったな…

なんかこれって………恋人みたいだな…

って何言ってんだ俺は!!///


「どうしたの?小月さん?」

「って!?真結ちゃん!?」

いつの間にか後ろに真結ちゃんがいた。

「な、なんでもないよ(汗)」

「そう?じゃあなんで顔が赤いの?」

「あ………それはだな…///」

「もしかして…お姉ちゃんのエプロン姿を可愛いと思ったりして?」

「うっ///」

真結ちゃん…俺の心を読んでる…(汗)


「ふふふ………私は小月さんの考えてることはお見通しなんだよ」

「真結ちゃんはなんなんだよ(汗)」

「でも、本当にお姉ちゃんと付き合ってないの?」

「付き合ってないっての///」

「そうなんだ…でもお姉ちゃんと小月さんはお似合いだと思うんだけどな」

「そ、そうか?」

「うん。だってお姉ちゃん、小月さんのことが……………」


「コラ!!正孝に何吹き込んでるの!!」

いきなり由香里が怒ったような声を出した。

「あ、バレちゃった♪」

「バレちゃった♪…じゃなくて、何してるのよ!!」

「小月さんと秘密の話♪お姉ちゃんも聞く?」

「べ、別にいいわよ…」

「と言いつつも、気になる姉であった」

「も、もーーー!!いいから部屋に戻ってなさい!!」

「はいはい」

トントントン…


「もぅ…まったく真結は本当に…」

「……………」

「正孝…何か真結に吹きこまれてないよね?」

「いや、それはなかったよ」

だが、さっき言い掛けた言葉はなんだったんだ?それはちょっと気になるんだが…


「あ、それで夕食は出来たのか?」

「うん、今から持ってくるね」

カチャ…

「あ、これって…」

「ま、正孝の大好物のシチューを作ってみました…///」

目の前には俺が昔から好きなシチューが出てきた

「俺の好物…覚えててくれたのか?」

「うん…///」

「そうか…ありがとう」

嬉しいな、まさか好物を覚えててくれるなんて

「さ、冷めない内にどうぞ…」

「じゃあいただきます」


パクッ

「……………」

「ど、どう?」

「うむ………美味しいよ」

「ほ、本当?」

「美味しいよ。好物だからなお美味しい」

「じゃあいっぱいあるからおかわりしていってね♪」

由香里は嬉しそうな声を上げた

あぁ…本当に美味しい…


~~~~~~~~~~~

「はー…ごちそうさま」

「お粗末さまでした。」

俺は腹いっぱいになるまでシチューを食べて、満足だった

「本当に美味しかったよ」

「あ、ありがとう///」

「でもよく俺の好物なんて覚えてたよな?」

「そ、それは…えと…好きな人の好物くらい覚えてるし…///」ごにょごにょ

「え?なんて言った?」

「ふぇ!?な、なんでもない!!/////」

そう言うと由香里は慌てて食器を片付けはじめた

なんだ?



「あ、もう10時か」

とふと時計を見るとすでに夜10時になっていた

そろそろ帰らないとマズいな…

「それじゃあそろそろ帰るな」

「え?」

「いや、もう10時だし。帰らないと」

「でも外は雨がスゴいよ?」


「え」


~~~~~~~~~~~

『ただいま台風8号は北東に進路を変え、関東地方に接近中です。』

「マジかよ…これじゃあ帰れないな」

このまま外に出たら危ないしなぁ………どうしようか?

「……………あの/////」

「ん?」

「ま、正孝は帰るの?///」

「いや…このまま帰るのは危なすぎるから…でも泊めてもらうのも悪いから」

「べっ…別に泊まってもいいよ!!///」




「え///」

「あ、あぅ…///」

カアアアアァァァァァ!!/////

失言に気付いたのか、由香里は顔をどんどん赤くする

「ち、違うの!!ままま正孝がいいって言うなら強制はしないけど!!/////」

「いや…それは///」

「そ、それでどうするの?///」

「……………」

どうしようか………これはかなりおいしいお誘いではあるんだが…

由香里と真結ちゃんと同じ屋根の下はさすがにマズいだろ(汗)


仕方ないが…

「悪い、やっぱり帰るよ」

「あ……………帰るの?」

「誘いは嬉しいんだけど、倫理的にマズいと思うから///」

「でも、台風が来てるんだよ?正孝の身に何かあったら…」

「大丈夫。台風が本格的に来る前に帰るから」

そう言って俺は玄関に行こうとすると


ギュッ

「え」

いきなり腕を掴まれた

「やっぱり…泊まっていって…///」

「い、いいのか?さすがにマズ…」

「私は正孝に何かあったら、イヤだから…///」

「由香里………」

「だからお願い………泊まって///」





「………分かった。」

というわけで俺は由香里の家に泊まることになった。

しかし、これから俺はオイシイ状況になるとはこの時はまだ分からなかった。


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