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降臨九発目 良い作品とは?

「イサム、いい加減、落ち込むのはやめて下さい、鬱陶しいので」


「そうだぞイサム。ほら、ちゃんと読めよ。お前宛てのファンレターだからなコレ」


部屋の中にはファンレターやプレゼントの山。ちなみにこれ全部イサム宛て。


正確には、イサムが女装した姿のアイドル、イサミ宛てだがな。


先日、三人組のアイドルとしてデビューした俺達。中でも、イサミこと女装したイサムが大人気を博してしまった。その結果が、部屋の中の山な訳だ。






「俺は男なのに……」


「そう落ち込むな。可愛いは正義だ」


「そうですよ、その女顔は比類無き武器です。うまく使えば更なる金を生み出します」


「コウ、せっかく慰めているのにぶち壊し発言するな」


全く、困った奴だ。そもそもが本の化身なだけに人の感情というものが分からないらしい。


とはいえ、このままイサムに落ち込まれていても鬱陶しいのも確か。仕方無い、奥の手を使おう。


「イサム、元気出せ。今夜は一緒に風呂に入ってやるから」


「マジですか!!」


たちどころに復活するイサム。青い性欲全開の十四歳だな。実に扱いやすい。






さて、今回は良い作品、売れる作品について独断と偏見で斬る。ちなみに俺は誰かと議論する気は無いからな。時間の無駄だ。


「イサム、良い作品とはどんな作品と思う?」


「コウ、お前はどう思う?」


「俺は面白い作品や感動する作品と思います」


「私は金になる作品です。それ以外は全てゴミですね」


「ふむ、二人共に正しいと思う。イサムは作者寄り。コウは業界そのものだな」






「俺達、作家からすれば良い作品とはイサムの言う様に、面白い作品、感動する作品等だ。もう少し踏み込めば、魅力的なキャラクター、読者を引き込む秀逸なストーリー等色々。俺もそんな良い作品を書きたいが、残念ながら俺にはそんな才能は無い」


「対して、業界にとって良い作品とは、コウの言うように金になる作品だ。それ以外は正にゴミだ。業界からすればキャラクター性だの、ストーリーだの、どうでも良い。売れればな」


「つまり、作家と業界は考え方がずれていると仰るのですね」


「そういう事だ。いくら良い作品だろうが、売れない作品など業界は求めていない。書くだけ無駄だ。そういう作品は趣味、道楽で納めるべき。少なくともプロを目指すなら売れる作品を書け」


「じゃあ、ツクヨさん。どんな作品が売れるんですか?」


「難しい質問だな。何せ、何がウケるか、売れるか定義が無いからな。今売れている某VRMMO小説も何が理由であそこ迄、売れるんだか?。ちなみに俺、VRMMO小説嫌い。基本的に読まない」






「単純に上手ければウケる、売れる訳ではないのが厄介だな」


「確かに。いくら上手くても、ウケない、上位ランカーになれない方はナローにも多数いますね」


「そういう事だ。上手くてもウケるとは限らない。ぶっちゃけ、売れる奴は実力の他に運も有るよな。上手く流れに乗る運がな」


「マスターにはどちらも有りませんね」


「悪かったな!」






「最後に。ナローでウケたからといって、世間でウケるとは限らない。何より、前々から言っているがWeb小説作家など世間は軽く見ている」


「本気でプロを目指すなら売れる作品を書け。そうでないなら、趣味、道楽で納めるべき。アマチュアはアマチュアらしく楽しく書くべきと俺は思う」


「無理しても何の得にもなりませんしね。正に時間の無駄。下手くそは身の程をわきまえるべきです。マスターの様に」


「嫌な締めくくり、ありがとう、コウ」


ではまた次回。




気が向いたら次話を書きます。

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