表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
武龍伝  作者: もんじろう
82/204

82

 静香が刀を少し抜き、かちゃんと(つば)を鳴らした。


「その、しわ首を身体から斬り離してやろう」


「それで良い、良い」


 奇妙斎は頷いた。


 眼を細めて、桜の胸をじーっと見つめる。


「眼福、眼福」


「きゃっ!!」


 桜が慌てて、自分の胸を両腕で隠した。




 蜜柑と春馬は必死に走っていた。


 後を追ってくる、全身を包帯でぐるぐる巻きにした侍から逃げるためである。


 そう、その侍とは静香によって首をはねられ、忽然と死体が消えた白帯であった。


 竜丸救出へと進む蜜柑、隼人、春馬の前に再び敵が立ち塞がったのは夕刻。


 薄闇の中に現れた敵とは?


 白帯と鳳衆の下忍が六人。


 そして。


「お前は!?」


 隼人が驚いた。


 隼人に斬られ、蛇皮のみを残して死体が消えた蛇美羅が、にやにやと笑って立っていたからだ。


「逢いたかったよ、刀小僧」


 蛇美羅が言った。


「今度は負けないよ」


 舌をちろちろと覗かせる。


「白帯」


 隣に声をかけた。


「あたしは刀小僧とやる。残りは任せたよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ