表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
武龍伝  作者: もんじろう
52/204

52

 竜丸が拐われてから、初めての笑顔であった。


 そして、その笑顔は蜜柑が城では竜丸にしか見せないものであるとは、二人の少年たちは知るよしもない。


 蜜柑が笑っているのを都合良くも賞賛ととらえた春馬は、さらに熱弁をふるい始める。


「こうやって」


 春馬が白い球を焚き火の炎に近づけた。


 球の横に付いている小さな出っ張りを押す。


 かちりと音がした。


 焚き火の炎が、ごく微量、白い球に空いた小さな穴に吸い込まれるのを蜜柑は見た。


「これで、このシェルは炎の属性を得た。次はこれを」


 春馬が先ほど押した出っ張りを蜜柑に向ける。


 出っ張りの周りには円状の目盛りと、見たこともない記号が書いてある。


「回して威力を選ぶ。ほんの少しから何十倍まで調節できるんだよ」


「ごめん、よく分からない」


 蜜柑が半笑いで言った。


 まだ、さっきの可笑しさが残っているのだ。


「じゃあ、実際に使ってみようか?」


「春馬!」


 隼人が割って入った。


「あ。隼人、起きたの?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ