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武龍伝  作者: もんじろう
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 最初のうちは弟を救えなかったことで、ひどくしおれていた蜜柑も、自分が弱っていても竜丸は助けられない、何より霊能力によってその居場所や安否が分かるのだからと、いくぶんは元気を取り戻していた。


 豪華な姫衣装は脱ぎ捨てて、長襦袢(ながじゅばん)に春馬の予備の袴をもらって穿いている。


 そうすると城に居たときとは雰囲気が変わり、年相応の娘らしいかわいらしさであった。


「師匠は自分が『未来』の決めごとには違反してるって言ってた。『時間管理局』って奴らに追われてるって」


「『時間管理局』?」


 蜜柑が首を傾げる。


「うん。師匠は逃げるまでの間、僕にいろんなことを教えてくれた。化学や医学、薬学が中心だけど、この」


 春馬はそう言って、足元に置いた、いつもは背負っている箱の中から、飴玉ほどの大きさの白い球を出して見せた。


「『エレメントシェル』は、とても便利なんだよ」


「エレメン…おかしな名前!」


 蜜柑が、ぷっと笑った。

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