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武龍伝  作者: もんじろう
33/204

33

 将軍家は三人の巫女を選び、それぞれに一つずつ鐘を託した。


 そして、都より遠く離れた三箇所に、ばらばらに巫女を住まわせた。


 これによって、重臣たちの心は落ち着き、日の本復興のために皆で力を合わせることが出来たのである。


 時の流れと共に次第に三つの鐘と巫女の存在は忘れられていった。


 唯一、代々、鐘の所有を引き継ぐ巫女の一族が、この事実を伝え知るのみであった。


「では将軍家は、その異界の軍勢を用いて天下を手に入れようとしているのですか?」


 竜丸の問いに、二人の巫女は頷いた。


「最後の一人が捕らわれれば…」


 そう言って、二人の巫女は青ざめた。


「鐘はどこに?」と竜丸。


 二人の巫女が突然、押し黙った。


 二人で何やら目配せしている。


 どうやら、その話はしたくないようだった。


 竜丸は二人の意を汲んで、話を変えた。


「では、私はどうして拐われたのでしょうか?」


 疑問であった。


 二人の巫女たちも、それについては首を傾げるばかりだった。

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