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武龍伝  作者: もんじろう
3/204

3

 その双眸に青い光が爛々と宿る。


 女が少年を見た。


「誰だ?」


 凛とした声。


武龍(ぶりゅう)


 少年が答えた。


「お前の名は?」


 今度は武龍が訊ねた。


静香(しずか)


 女が答える。


 静香が自分の両手を見つめた。


「私は死んだはずだが?」


 静香の問いに武龍が頷く。


「お前の強い魂を感じた。私が、お前を生き返らせた」


「何故だ?」


 さらに静香が訊いた。


「私の手伝いをしてもらう」と武龍。


 静香の両眼が細まった。


「言う通りにしろと?」


「そうだ」


「断ったら?」


「お前は再び死ぬ」


 静香が黙った。


 武龍が右手のひらを静香に向けた。


 しばらくの後、武龍が口を開いた。


「『日の本を斬りたい』とは恐ろしい野望だな」


 静香の双眸(そうぼう)が、ぎらついた。


 しかし、何も言わない。


「どうする?」


 武龍が訊いた。


「日の本を斬る以外に興味は無いか?」


 静香は思案した。


 死ぬ直前の静香には、日の本を斬りうる力があった。

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