表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
武龍伝  作者: もんじろう
29/204

29

 かつてはとてつもなく厳しく、人の心を持たないと恐れられた頭領(とうりょう)も、今や寄る年波には勝てず、何やらしょぼくれた様子だ。


 囲炉裏端(いろりばた)に片膝立てて座った頭領は、小諸城よりの使者から渡された蛍火の書状を読んだ。


 蛍火は、この里の忍びであった。


 最近の仕事は、このように少人数の単位で各地の戦国大名に、期間を区切って仕える形が多くなっていた。


「何と!」


 書状を呼んだ頭領は血相(けっそう)を変えた。


 そこには、小諸城での誘拐の顛末が書かれていた。


 蛍火は飛刃の刃によって、死こそ免れたが深傷を負った。


 書状には自分の代わりの忍びを一人、小諸城に寄こすようにという要請、そして。


 小諸城を襲った忍びたちの死体を検分(けんぶん)した結果、分かった正体が「鳳衆」であるということが書かれていた。


「鳳衆」は将軍家「鳳忠久」の従える忍び集団である。


 実は頭領はすでに手下による付近の諜報活動から、突如、あり得ざる早さで修復された鬼道城に将軍家と、ごくわずかな手勢、そして「鳳衆」が入城したという情報は入手していた。


 鬼道城についても、特に自分たちと敵対する関係でもないため、遠巻きに見張り、随時、対応すると決めたばかりであったのだが。


 まさか雇い主のひとつである小諸家と、これほど激しく事を構えるとは予想もしていなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ