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武龍伝  作者: もんじろう
22/204

22

 左右四本ずつ、全ての刀を跳ね返され、腕丸は体勢を崩し無防備な姿を(さら)す。


 左右斜め上へと駆け抜けた隼人の二刀はそこで手首を返し、内側へと向けられた。


「俺流、バツ斬・()!!」


 隼人が再び吼える。


 今度は先ほどと逆の軌道で、二刀が高速で振り下ろされた。


「ぐはっ!!」


 胴をバツの字に斬られた腕丸が、八本の刀を全て落とす。


「う、嘘だ…」


 そう言って、ゆっくりとくずおれた。


 腕丸は死んだ。


「強い!」


 蜜柑が驚嘆した。


「そりゃ、そうさ」


 隣の春馬が得意気に言った。


 右手の人差し指を横にして、鼻の下を(こす)る。


「何たって、隼人はあの『大剣豪』美剣(みつるぎ)の孫なんだから」


「やめろ、春馬!!」


 隼人が言った。


 蜜柑と春馬、二人に向けた顔が険しい。


「俺は死んだじじいとは関係ない。俺は俺流! 美剣隼人だぜ!!」


 そう言った後、にかっと笑った。


「あ!」


 蜜柑が突如、声をあげた。


 一大事に、ようやく気づいたからだ。

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