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武龍伝  作者: もんじろう
175/204

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 蜜柑は慌てた。


 まだ出逢って間がない、この魔剣士、静香は弟を斬ろうとしている。


「待って!!」


 蜜柑が叫ぶ。


 静香は蜜柑の言葉など聞かない。


 鬼の形相で突き進む。


 その前に立ち塞がった者が居た。


 隼人だ。


「どけっ!」


 静香が刀を抜き放つ。


 隼人の二刀が、それを受け止める。


「竜丸は斬らせない!!」


 隼人が吼える。


 静香の一刀と隼人の二刀が、ぎちぎちと攻めぎ合うのを見て、信虎が笑った。


「ふはは、仲間割れか?」


 そのとき、信虎の口から六匹の小さな蜘蛛が這い出すのを近くに居る巫女たちは見た。


 蜘蛛は床へ跳ぶと散開し、それぞれ信虎に殺された六人の偉丈夫な侍たちの口の中に潜り込む。


 間違いなく死んでいた六人が、のっそりと立ち上がった。


 肌色は、どす黒く変化し、瞳は白眼になっている。


 死人侍たちは刀を拾い、斬り結んでいる静香と隼人へ突進した。


 これは危険と見た奇妙斎が、すぐさま、揉める二人の間に入り、ぽーんと両者を突き離す。

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