表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
武龍伝  作者: もんじろう
166/204

166

「ではどうすれば、わしが異界の軍を自由に動かし、天下を獲れるのか?」


「………」


「わしが、お前になるのだ。将軍家になるのだ!!」


(何を言っている!? こいつは狂っているのか? ただ、妄言を吐いているだけなのでは?)


「わしの力をもってしても、他人の身体にずっと居座り続けることは出来ぬ」


 狂虎は続ける。


「しかし、血が繋がっておれば…わしの血筋であれば、それは可能なのだ。将軍家の婿となり、その地位を継ぎうる男子、そしてなおかつ、わしの血筋であり、ずっと乗っ取り続けることが出来る者、それが」


 狂虎が竜丸を指した。


「お前だ、竜丸。大人しく、わしを受け入れよ。さすれば天下を獲れるぞ!!」


 狂虎が、ひひひっと笑う。


 自らの策に酔い、歓喜の表情を浮かべている。


 竜丸の方はと言うと、途中から狂虎の言葉が頭の中で反響し、ぐるぐると回り続けていた。


(血筋…私が狂虎の血筋? 何を言っている? やはり、こいつは狂っているのだ。真実など話してはいないのだ)


「疑っておるな、その顔は」と狂虎。


「わしを見て、何やら逢うたことがあるような気がしたのではないか?」


(確かに…)


「それはわしが、お前の父、信竜に似ておるからだ。何故だと思う?」


「………」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ