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武龍伝  作者: もんじろう
13/204

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 味方の死に、ようやく驚愕の呪縛が解けた飛刃が「殺せ!!」と叫ぶ。


 蛍火と相対していた二人の忍びが切っ先を変え、蜜柑に襲いかかった。


 藤十郎の刀が疾る。


 あっという間に二人の忍びが首筋から血を噴き出し、倒れた。


「おのれ、小娘っ!!」


 飛刃が腰の投げ刃に手を伸ばしかけた、そのとき。


 屋敷の方から大勢の人が、こちらへやって来るのが見えた。


 ようやく、城兵たちが庭で起こっている異常に気づいて、駆けつけたのだ。


「飛刃、退くぞ! 竜丸が居れば、それで良い!」


 空怪が身を(ひるがえ)し、未だ揺らめいている空間へと飛び込んだ。


 その姿は現れたときと同じく、瞬時にかき消えた。


「ちっ」


 舌打ちした飛刃が、空怪の後に続く。


「竜丸!!」


 蜜柑が叫んだ。


 そして。


 藤十郎と重なり合っている蜜柑が飛刃の後を追って、歪む空間にその身を投じた。


「姫様っ!!」


 片ひざを着いた蛍火も後を追おうとするが、腹の傷のために立つことすら出来ない。

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