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武龍伝  作者: もんじろう
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「この度は父上も、お考えがあって竜丸を拐ったと思う。しかし、考えてもみよ。わらわの夫となったそなたはもう、次期将軍家なのじゃぞ」


 夜叉姫の言葉に竜丸は愕然(がくぜん)とした。


 そう、夜叉姫と契るとは、そういうことなのだ。


(この竜丸が将軍家…)


 あまりに、あまりに急転する自身の状況に竜丸は戸惑いを隠せない。


(待てよ)


 竜丸は思った。


 何かが引っかかる。


 そもそもが鳳武尊の異界の軍勢を呼び寄せるのに必要なのは、三人の「門鐘の巫女」だけである。


 では、竜丸は何のために拐われたのか?


 それが分からない。


 将軍家と狂虎の会話では、竜丸と夜叉姫が夫婦になることで天下を手に入れる強運を招くと言っていたが。


 そんなものが本当にあるのだろうか?


 竜丸には信じられなかった。


 何かが、おかしい。


 そして、この違和感こそが自分が、この場所に連れてこられた真の理由に繋がるのではないか?


 何やら、そう思えるのだった。

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