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僕だって。俺だって。私だって。  作者: ねむるくん@ましゅみー
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映像の子

ある日の朝、僕はある異変に気付いた。

体中の感覚が無く動けるようになっていたので、試しに指を切り落としてみた。

痛みを感じない。

切り口から溢れる血液が切り落とされた指の方へと流れ出す。

すると切り落としたはずの指が跡形も無く消えていた。

手になんとなく違和感があった。

手を見ると何も無かったかの様に指が戻っている。

これには少し恐怖を感じたが、すぐに博士の居る部屋に行った。

早速復習だ。

部屋に行く途中で会った研究員は僕をみるなり、顔を真っ青にしていた。

おかしいな、みんなが僕をこんなにしたのに何故驚くんだろう。

まぁどうせみんな殺すからこのいづらさは消えるだろう。

赤く、綺麗な液体は、壁や天井、僕のバケモノのカラダに付着した。

暖かい。

これが人の温もりなのかな?

生まれてから一度も感じた事のない感情が溢れた。

そんな事は気にせずに博士の部屋のドアを開けた。

いた。

博士も顔を青くしていた。

怒りがこみ上げて来る。

僕は怒りに任せて博士を殴った。

赤い液体が床に大きな円を作る。

「ふ、ふふふ、あは、あはあはあはは!」

例えようのない感情がまた湧き上がって来る。

僕の頰を透明な何かが伝った。

「あれ?なんでナミダが…」

いつのまにか喋れるようになっていた口を開け、大声で泣いた。

こんなところ誰にも見られたくないな。

(大丈夫?)

頭の中で、映像が流れた。

見たことのない子だったけど、何故だかこの子なら僕を受け入れてくれる、愛してくれると思った。

僕はどこか懐かしかった映像を頼りにその子を探す事にした。

フラフラと外に出る。

ギラギラとこの世界を照らす太陽がとても眩しい。

長い間薄暗いところにいた僕は、太陽の光に耐えられず近くの日陰に入った。

「「頑張らなくちゃ。」」

二つ被って聞こえた声に気付かず僕は映像の子を探し始めた。

1話1話が短いですが、お付き合いください。

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