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リスとライオンの攻防戦  作者: 灰鼠
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1.リスの冒険

リス視点

立夏の会社はいわゆるオフィス街からほどとおく緑溢れる公園や小学校があり、

治安はよいが、どうしも立地的に不便と言いようがない。


それは他ならない、「奥さんを近くで感じいたい」という社長のご意向である。

他のスタッフからは、会社から電車1時間ぐらい乗り継ぐ人も入れば、

環境もよいとの事で、近くに移り住むスタッフもいた。


立夏は電車で30分離れている古い街に住んでいた。

すぐ近くに川があり川沿いに立夏が住んでいるアパートがあるので、

住んで4年目だが、その窓辺からのぞく風景が立夏は気に入ってる。


まだまだ引っ越そうという気にはならなかった。


会社の周辺はカフェをやってるお店が多く少し路地にはいれば

細々とやっている喫茶店もあれば、多種多様なお店が多くあった。

お昼はお弁当もいいけど、ずっと会社の中にいるとどうしても息苦しくなり、

近くのカフェや会社からのお店に入るのではなく、ひっそりとしたお店を探すのが今のマイブームだ。



今日は、会社からやはり離れた住宅街の中に美味しいオムライスとカレーが食べれるカフェがある。

そこのマスターとは、はじめて入った時にお財布を忘れてしまったという大失態の痛い過去があった。

その時は名刺と連絡先を教え、後日しっかりと代金をしら払ったのだが。。。

それ以来、大変よくしてもらっている立夏だった。



お店の外観は渋い板張りのお店で、重厚な扉が備え付けられているどこか落ち着いた雰囲気を醸し出している

そんな雰囲気にあった店内が小窓からいつものマスターが垣間みれた。


お店の向こう側から手を上げ、それにならい立夏は軽く会釈し扉を開けると、

扉に付けられた小さなベルがなり、来客をしらせた。


「立夏ちゃん、こんにちは」

「こんにちは、マスターおなかすいちゃった」


立夏がお腹をさするジャスチャーをすると、カウンター越しのマスターがほがらかな笑みをみせた。


「はは!立夏ちゃんがすごくおいしそうな顔して食べてくれるから作りがいがこっちもあるよ」

「だって、おいしいんだも・・・。そうだ、今日のおすすめは?」

「オムカレーだよ。立夏ちゃん好きだろう。」

「やったー!マスターのオムカレー大好き!」


立夏は万歳をしながら、空いてる椅子に腰掛けた。

マスターがカウンターから、お冷やと熱々のおしぼりを立夏に手渡すと

「すぐに作るからちょっと待っててね。」とすぐに支度にはいった。


目の前で繰り広げられるマスターの料理を近くでみる立夏。

それだけでも十分にたのしめるので、なにも苦にはならなかった。



もともと、人が何かをやっている姿を見るのが好きなのか、

何かを夢中になれる人が近くにいるだけでも心が満たされる。



真剣なまなざしに、手、口元、その雰囲気。



これを友人にはなした時にすこし引かれてしまったが、

立夏にとって何ものにも代え難い心の充足感を味わえるひと時なのだ。


見られている方はたまったもんじゃない。

そうやってみてるとあっという間に、マスターおすすめの美味しそうなオムカレーが出来上がっていた。


とろとろ、ふわふわの卵がキレイにご飯をかくし、しっかりと煮込まれたカレーがそれを取り囲む。

卵の上にはパセリが振りかけており、バターとスパイしーなカレーのにおいが、

さらに立夏のお腹の虫をふるいたたせた。

「ははは!虫はまちきれないみたいだね。はい!オムカレー、熱いからきをつけて」

「もう、このにおいがたまらないですよね!いただきます」


銀のスプーンをさくっと入れると、とろとろ卵とバターライス、カレーの三つどもえ。


(たまらん、、、、。幸せ)



立夏は幸せをほばりながら、せっせとオムカレーを口にいれた。



「立夏ちゃんのその顔たまらないな〜。ほんとリスみたいだよね」

「む!マスター、どこがリスなんですか!これでも31歳の女に向かっていう言葉ですか」

「その小さなお口で頬袋ふくらませている姿、まんまリスだよ」

「ほんなごとないでっ(そんなことないです)!ムフ(おいし)ー!」

「うん、まんまリスだね。」


そんなこんななやり取りを終え、しっかりと残らず完食。

あとの紅茶も絶品で立夏の楽しいランチは終了した。

あとは帰り道を少し散歩してかえるだけ、立夏はお代をマスターにわたし

お店を後にした。


今日はちょっと違った小道をいってみようと立夏は歩いている通りから少し小道にはいり

ちょっと冒険気分を味わっていた。


少しあるくと、軒並んでる古民家があり、路地には珍しい花屋があった。

ひっそりとたたずむ雰囲気はなんか隠れ家っぽく立夏がすきそうな感じがひしひしと感じとれた。

ちょうど会社の玄関口に花を飾っており、そろそろくたびれていたので、ちょうどよいと立夏は

その花屋から選んでもらうことにした。だいたい予算は4千円ぐらいでいいだろう。


「すいませーん。すいませーん。」

店員はでてこない。聞こえてないのかと思いもう少し店内にはいり声をはった。

すると、声が聞こえたのか店員らしき人がかけよってきた。

「あ、すみません部屋に飾る花をさがしてるんですが、、、あの?」



そこには大柄なライオンが立夏を見下ろしていた。

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