都古大学映像研究サークル 第53回青鈍祭展示用作品シナリオ 3
数日後
青鈍祭まで半月
神功皇后陵付近
歩道に立ち、周囲を見回すA。若干イライラ。
Bが、平城駅方向から、現れる。
B「待った?」
A「お前の想像に、任せるよ」
Aは、タロットカード(女教皇)を出す。
A「つか、ネタ切れだろ?皇后と教皇は別物だぜ。
まあ、それは、置いといてだ」
B「言いたいことは、分かる。厄介なことになったぜ」
場所を、平城駅付近の道路に移す。
彼らの横を、近鉄電車が通過する。
A「次は、心霊写真かよ!」
B「そうなんだよ。
部活棟に、心霊写真が投げ込まれ、大騒ぎ。
しかも、変な噂もセットで、独り歩きして」
A「変な噂?」
B「2年前から、部活棟で噂になっている話さ。
青鈍祭直前に非公認のオカルトサークルが、景気付けって事でイッキを強要、アル中で死んだ 新入生の幽霊が、呪いをかけたってね」
A「おいおい、マジかよ!」
B「学校側に確認したら、そんな事実は無いってさ。
昔似たような事件があっただろ?それのせいさ」
A「なら、良かったぜ」
B「ほっとするのは早い。学校は、この前以上の騒ぎだ」
A「犯人の目星は、付いているのか?」
B「ここまでして学祭を潰したい輩だ。愉快犯じゃない」
A「じゃあ、青垣祭に対して恨みを持っているヤツの犯行?」
B「だろうな。でも、仮にそうだとして、絞り込むのは大変だぜ」
A「ただ、噂の発端は2年前。学祭を経験していない新入生が恨みを持つとは考えにくいし、広 がった場所も、部活棟のみに限定される。」
Bは腕を組み唸る。
B「あの場所にかかわりのある人間か」
A「とにかく、噂を止めて、犯人を捜しださないことには。
学生センターを使ってOBの調査。それと部活棟の聞き込み。やってくれるな?」
B「仕方ない」
溜息を吐きながら話すB。
傍の踏切で警報機が鳴った。
A「俺は、心霊写真を分析して、噂の解明を急ぐよ」
B「おっし!ジュニアに連絡だ!」
Bはケータイを出すと、誰かに話を始めた。
歩き、立ち去るA
遠景の2人が映し出され、画面を遮る形で電車が通過する。




