夢の話(3)
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気がつけば、なにもない白い世界ーー虚無の世界が広がっていました。
右も左も上も下も……いや、前後さえも定かではない世界には私以外誰もいません。
「…………い」
ふと、耳が痛くなるような静寂の中に異音が響きます。それはーー人の、声。
「………ってあげて」
遠くのようで近くから。近くのようで遠くから。
今にも消えてしまいそうになりながらも、その声はしっかりと私の耳に届きました。
「か………」
……ねぇ、聞こえないよ。わからないよ。なにが言いたいの?なにを伝えたいの?
ーーーあなたは、誰?
「………ねが……っ!」
ふわふわと響いていただけの言葉に必死な響きが加わりました。
お願い、もう少し。
もう少しで、その声がーー
ーーー白雪桜。
……え?
今のはーー誰?
さっきまでの声とは違う、もう一つの異質な音。
刹那
この間の夢の感覚が蘇ります。
白い世界。走る私。溶けそうになる意識。そこに聞こえた優しい声音。
私を呼ぶ声。
手を伸ばすと、見えないなにかに手首を掴まれて、あっという間に白い世界から落ちていきました。
引き寄せられる身体。細くなる意識。そしてーーー
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