リスタートに崖っぷち
森林にドンと大きな光が落ちてきた。すると、その場所から土がふくれあがり豚…いや子熊のようなものが出てきた。
「復活ー!これで、この世界は終わりなのだ。」
プピピと笑いながら手の平をかざし暫く立っていた。
………シーン。
もう一度、手をかざす。
………シーン。
「何故だ!!何故、何も起こらないのだ!」
何回も同じ行動をとり、ふと気づく。
ーー我は、手の様な物があったか??このような物は下等生物しかなかったはずなのだ。。
お腹を見るとぶっくりと太っていて、顔を触るとクマのような顔つきをしている。事実に衝撃を受け固まっていたがガサガサと音が鳴ったほうをみた。
木の枝に胴体を巻きつけた、ぷよぷよしたカタツムリがいた。目の部分がさけ多量の涎を出し舌が出ていた。
「何だ。。この生き物は、我は知らないのだ!」
とにかく、今のままだとやばいと反応的に察知し逃げようとするも一瞬にしてカタツムリが消えた。瞬きする間に、目の前には大きな口が広がっていて、逃げる前に魔王を飲み込んだ。
「やめろ!やめるのだ!我は、こん???ここは、何処なのだ!?」
気づけば真っ暗闇の中にいて、地面が揺れていると思えば唾液の量を増しその奥へと押し流そうとしていた。
口の奥に流されないように地面にしがみつこうとするが滑りやすく、するすると滑りゴクンっと嚥下に合わせて下に流されていく。すると、急にドロドロした液体が合流してきて、無数の手が下に引っ張ろうとしてくる。抵抗するも液体にからめられ、身動きができなくなり、身体ごと今まで飲み込んだと思われる物と沈んでいく。
必死でもがいていると息をしなくても苦しくない事に気づく。どうにかしなければと考えていると
小さい無数の目と口が出てきた。
(何だ)
(黒と茶)
(識別不可)
(異様のもの)
(入る)
(消化できない)
(でてけ)
さまざな声が響き終わると目が光だし、急に液体の流れが横へ変わり早くなった。魔王には、この声が何を言ったか分からなかった。
しかし、流される先には大きな刃物が付いた粘膜が大きな骨や岩を砕いていた。
ーーこれは、まずい。。我もこのままだとこっぱみじんなのだ!!
慌てて周りを見渡すと近くに突起のようなものがあった。手で掴むも滑るためおもいっきり歯で噛んだ。すると、中からけたたましい地鳴りが鳴り響き急に突起のようなものが大きくなり魔王の身体を吸い込んだ。
直ぐに、光が差してきてドバッとでかい音と共にオレンジ色の団子状になって外へベチャッと出された。カタツムリは、出しおえるとしゃるると木の枝に登っていった。
「何だったのだ。。。」
身体を動かすたびにベチャベチャし、異臭を放ち歩けば森林が枯れていった。
「力が出ない事はあの時に分かったのだ。。この我はこんな事している場合ではない」
ーーー兎に角、洗わないと
ズルズルと洗える場所を探している道中で緑色のスライムや小鬼が襲ってきた。最初は、逃げ回っていたが捕らえられたそのに一瞬にして溶けていった。それ以来、戦わずして勝っていた。
何日かあるいていると綺麗な湖を発見した。急いで、身体を綺麗にするために早歩きし飛び込んだ。みるみる内に汚れた身体は綺麗になるが湖は一瞬にして無くなってしまった。
「何が起こったのだ!?」
驚き固まっていると残った水が塊になりゴブリンの形になって
「こんちくしょうめが」
唾を吐きだした。
「お前か!?俺の湖を浄化したのは!許さぬ!俺は、俺は〜!!
ミルクちゃんとチョメチョメする予定だったのに」
怒ったと思ったら急に泣き出した。
ーーこいつは、やばい。
離れようと一歩ずつ後ろ下がろうとすると急に身体が氷のように固まってしまう。
「ムムム!お主そうか!気配が臭いと思ったら別の所から来たのだな!!」
がははと笑いゴブリンは指をパチンとすると何処からともなく青白いデータが出てきて魔王の情報を読み出した。
「お前、勇者にやられたポンコツ魔王だったのだな!これまたポンコツ神に魔法を封じられているー」
こんな面白い事が無いと大笑いし
「よし!俺からも何かあげないとなー。そうだ!お前から魔王の名前を言葉を封じる。そのかわり、見た目に合った名前リリカとする!」
名案だと言いいきなり魔王が顔を近づけ目を合わせた瞬間脳にガツンと圧がかかり失神した。