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1000000回生きた野良猫  作者: 羊
3/3

3度目

こんにちはこんばんは羊です。主人公が何を学びゆっくりゆっくり成長する姿を見ていただけたら嬉しいです。


また辺りが明るくなってきた。


(眩しい…)


僕はまた死ねなかったらしい。周りの景色が変わっている。一面の雪化粧…とゆうか氷だ。


(氷河期…?)


氷の反射で自分を見える。傷がどこにもない。千切れた尻尾も元に戻っている。


(あ、お腹の柄が変わってる。)


どうやらまた転生したようだ。草木や生き物を探す為に歩いた。何日も歩いているが、景色は変わらない。何故だか一向に腹は減らない。微かに土の匂いがする


(植物だ!)


近くに人の集落の様なものを見つけた。まだ竪穴式住居ではない。


(テントか?原始人もいるぞ!)


一気にテンションが上がった。友人のいなかった僕にとって、映画や小説は宝だった。まるでアイスエ◯ジの世界に来た気分だ。僕にとって危険の少ないこの世界は自由を謳歌してる気分になって気持ちが良かった。男達が集まって移動している。


(狩りか?)


遠くにナウマンゾウを見かけた。


(やっぱり狩りだ!すごいぞ!)


---ワアァァ…!

---=#*#+%+^}+#+<+%!

---ウオォォォ…!


(何言ってるかわかんねぇ…)


男達は命を捨てにいくように槍を突き立ててマンモスに襲いかかる。何度鼻で薙ぎ倒されても。猫の視点から見るマンモス途轍もなく大きく感じる。そんな怪物に立ち向かう彼等は凄いと思った。


(みんな全力で生きてる…)


それは生前の僕にはなかったものだった。ただのらりくらり生きて、自分のしたい事もなくくだらないちっぽけなプライドを守ろうとしていた僕にとって途轍もなく刺激的だった。言葉では理解していた。自分でも自覚はしていた。だが、こんなにも生きるために自分を犠牲にして生きようとしてる人達を僕は見たことがなかった。


(この人生こそは、悔いを残さないように…!)


そんなちっぽけな決意を胸に僕は先程見かけた人間の集落の方へ戻っていった。集落に入る勇気はなく近くで人間達を観察していた。


グイッ


(うわ!なななんだ!?!?)


いきなり何かに持ち上げられた。振り向くと小さな子供がいる。僕をは必死に抵抗した。


(や、やばい。食われる。離せ!離せっての!)


漸く僕は逃げることに成功した。しかしすぐに追いつかれた。手を伸ばしている。


(もうだめだ…!)


無茶苦茶撫でてきた。


(痛い!うざい!触んなよ…!)


3度目の人生にして初めて猫の気持ちが分かった気がする。ただ、1人で居るよりかは幾分か良かった。特に人を観察するのはとても楽しかった。言葉は発せないが喧嘩をしたり、愛し合ったり、時には団結したり。彼らは面白い。動物に近い今の状態でもはっきりと感情という奴がいる。この時代の人間は皆必死に生きていた。激しい寒波の中自分達の家族を養い生き残る為に何倍も身体大きい動物に立ち向かって行っていた。現代ではまず見ない光景に息を飲んだ。彼等は皆 “生きていた” 。




10数年経った頃だろうか。彼等は今日も必死に生きていた。最初に出会った女の子も今じゃ立派な大人の女性だ。


(可愛いくは…ないな。)


この時代の人間は可愛くない。最近眠気が激しい。寝不足ではない筈なのに。


(人間で行ったらもう老人なんだから無理もないか。)


グラ…


突然睡魔に襲われた。


(またか。)


抗う事の出来ない睡魔に僕はいつも通り瞬殺され僕はぐっすり眠った。

最後まで読んでくださりありがとうございます。まだまだ放浪のような転生が続きます。今後とも宜しくお願いします。

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