再会と進展
その後、幼馴染の竜美と合流するとすぐに
「ニューヨークに来てブロードウェイの舞台を見ないのは馬鹿たれだよ!」
と言うので、2人はライオンが主役の作品を見ることにした。
「こんな素晴らしいショー、見たことねえ。どうでもいいと思ったおれはくそだ。」
目をうるうるさせ、スタンディングオベーションしていると、横の日本人が
「あんたバカよ。こんな素晴らしいショー何回見ても感動ものよ。」
「ちょいまて、なんでこんなとこにいんだよ永井しいな!」
大泣きする永井しいなの姿があった。
そしてショーを後にし、飯屋で3人で夕食を共にした。
「ってなんでまたここにもいんだよおまえわ!」
「まぁまぁいいじゃんか、感動を3人で分かち合って、男女で盛り上がろう!」
「竜美が誘ってきたから、仕方なくきてあげたんじゃない!あんたについてきてなんかいないわよバカ!」
「竜美ってなんで呼び捨てにしてんだ?知り合いなのか?」
「そうよ、悪い?竜美が会いたいってゆーから遥々ニューヨークまできたの。」
「りゅーちゃん同様、しいちゃんも幼馴染なんだ。親同士が仲よかったんだよ。でも今回で仲良し三兄妹だね。」
2人「なんでそうなるんだよ!!」
そんなこんなでニューヨーク旅行はバタバタと終わった。
帰りの飛行機のチケットはいつ帰るか決めていなかったため、龍也は竜美に頼んでいた。
座っておちついていると、隣に見た覚えのある日本人が立っていた。
「ちょいちょいちょい、なんでお前が隣なんだよ永井しいな!ストーカーなのか?逆ナンなのか?変質者なのか?」
「あたしはいつ帰るか決めてなかったから竜美にチケット頼んでたの!あんたこそなんなのよ!」
竜美が仕組んだことであった。笑
長いフライトの疲れで龍也は寝てしまっていたが、数時間して起きると膝には毛布が置いてあった。
「そんなはずない。こいつの素行は見た目通り悪いはずだ。おれも言えねぇけど、監視してやる。」
龍也が見てる間、しいなに特に悪い動きはなく、むしろ近くで泣いている赤ん坊をなだめたり、その両親に親切な行動をとっていた。
「気づけば、あのときの下駄箱掃除しかり、案外真面目なのか?いや、限定商品のために外国人にFワード言うよなやつだしなぁ。まぁいっか。」
短いようで長い春休みも終わり、新学期が始まった。
龍也は高校2年生になり、いつもと変わらない平凡な日常を過ごしていた。
「高2かぁ、来年受験だし、修学旅行以外は勉強してまた次の春に竜美に会いにでもいくかぁ。」
「なにぶつぶついってんのよ。そこあたしの席、あんたは横っ。」
「おいおいおいまじかよ、ストーカーなのか?逆ナンなのか?ど変態なのか?」
「それしか言えないの?ほんとバカよね。こっちこそ一緒のクラスの上に隣の席なんて吐きそおよ。」
モブ「2人ともうるせーぞー、龍は珍しくなに言い合ってんだー。」
と言い合いをしてる間にホームルームは始まっており、委員会などの決定をしていた。
竜美「りゅーちゃん、しいちゃん!修学旅行実行委員2人で決定らしいよ!よかったね!」
2人「えっ?!
てゆーかなんでお前がいるんだよ!!」
竜美「えへへ、今日から転校してきたんだあ。3人同じクラスでラッキーだよね。」
と、新学期からドタバタであった。
なんだかんだいったものの、3人で登校下校したり、テストの勉強会など主に竜美主導で3人でやっていた。
竜美の仲介もあり、お互いの人間性を知り合っていくうちに龍也としいなの2人の仲は出会った当初よりも緩くはなっていた。
「京本ってほんとバカよね。笑
勉強と筋トレしかできないバカ!夏に沖縄に行ってもクソ暑いだけじゃない!」
「うるせえシンプルバカ!修学旅行と言えば、沖縄が定番の上に、夏に北海道行ってもスキーできねえだろ!」
竜美「このように仲良し2人は今日もこんな感じですぅ。」
龍也「なにゆってんだ竜美、お前はどっちに賛成なんだ?」
「ぼくは北海道だよ!涼しそうだからね!ていうか、全クラスの多数決だから2人とも落ち着いて。」
修学旅行の行き先は龍也の理由同等の意見が多く、沖縄に決定した。
『永井様、我々は監視しています。
契約は覚えていますか?』
しいな「・・・・・・。」
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