拾い猫 前編
「ニャーニャー」
生徒会室に猫の鳴き声が響き渡る。
遡ること1時間前
雪道を歩き学校に向かう生徒会長の
姿があった。そして通学路の近くの公園から動物の鳴き声が聞こえた。
会長は、声の方に向かって行く。
「あら、可愛い」
そこには、猫の姿があった。
会長が可哀想だと思い学校まで、運んで来た。
そして、今に至る。今日は奇跡的に早帰りの日だったので、先生にバレずに済んだ。
「で、会長この猫どーするのよ。」
凛が、少し怒りながら会長に問う。
「仕方がないじゃん。雪の中捨てられていたんだから。」
会長が反論する。
「あった場所に返して下さい。」
まるで、親子みたいな会話だ。
「で、でも〜私が面倒見るから。
頼むよ〜。圭からも凛を説得してよ〜」
「俺を巻き込むな。」
会長が泣きそうな目でコッチを見てきた。
だが会長は、諦めずに凛を説得する。
「わ、分かりました。会長がそこまで言うのなら。」
その時...七海とトーニャが生徒会に入ってくる。
「なんですか、この猫。」
トーニャと七海が、打ち合わせをしていたかのように、息を揃えて聞いてきた。
猫ってカワイイよね