前編 自然四姉妹
ここは幻想郷。東方という架空世界。
だが今は架空世界ではないと思っている。だって今こうしているのだから。
「おねがいします。あなただけが頼りなのです」
「もちろん受けますよ。見てればいいのでしょう?」
「はい、私は地球温暖化を直してきます。自然、そして四季の神として」
「はいはい、それではそろそろ店番に戻りますので」
「また、ここに来ますので」
あれから何年経っただろう。数えてみるともう四年が経とうとしている。
「んー。今日も終わったー!」
「お疲れ舞歌。今日は花が来たわよ」
架依が荷物を見せる。毎日、自然四姉妹達から宅配便が来る。お礼、らしい。
「おっ!これ超レア物じゃん。早速やろう、さすがは恵利だわー」
自然四姉妹、長女の花乃、次女の恵利、三女の佐江、四女の天沙。
舞歌が毎日、年中無休で面倒を見ている。それは依頼であり指名であるから。
依頼人は葉識紀恵。普段は四季の神であるが四人の母親。
「えーっと、あ、これ天沙からのやつもないとできんわ」
舞歌は苦笑いをする。うっかりしていたと。
「どうする?これ」
「また倉庫にでもしまっておきましょうか」
舞歌は倉庫にしまって店も閉める。
「おーい、魚持ってきたぞー」
外から高い声がする。佐江だ。
「佐江、早く寝るのよ」
「へいへい、じゃおやすみ」
霧の湖にいく佐江。舞歌は前回の反省もあるので受けたのが理由。
「さて、今回はどんなことを見せてくれるのかしら?」
舞歌は静かに自分の世界に入っていく。そしてこの世界で、運命を見る。
「そう」
見た後、舞歌は帰った。