ゆきちゃんのゆきだるまさん
おおゆきがふったよくじつ。ゆきちゃんはお友だちといっしょに、きんじょのこうえんにゆきだるまを作りに行きました。
ゆきちゃんは自分のおかおより大きいゆきだまを2つ作ると、そのゆきだまをかさね、ひろった石ころ2つをゆきだるまにくっつけてお目めにし、ひろったえだをお目めの下にくっつけてお口を作りました。
そして、2本のえだをゆきだるまの体にさして、うでを作ると。
「こんにちは、ゆきだるまさん!」
と、ゆきちゃんはゆきだるまさんに言いました。
◆
ゆきちゃんは、お友だちとゆきだるまを作ったり、ゆきがっせんをしたりしていっぱいあそびました。
「ゆきちゃん、そろそろお家かえろー」
と、ゆきちゃんのお友だちがそう言うと。
「またね、ゆきだるまさん!また会いにくるからね!さむそうだから、ゆきのマフラーあげる!」
と、ゆきちゃんは言うと、ゆきだるまさんにマフラーをまいて、お友だちといっしょにかえりました。
それから、1日。
2日。
3日。
ゆきちゃんは、ゆきだるまさんのいるこうえんに来ません。
ゆきちゃん、また会いにくるって言ってたのに……こないなぁ。
……よし!ぼくからゆきちゃんに会いに行こう!
と、ゆきだるまさんはそう言うと、ズリズリと体を少しずつうごかしていどうしはじめました。
◆
そういえばゆきちゃんのお家ってどこなんだろう?
ズリズリと、ゆきだるまさんは少しずつゆきの体をうごかしていどうし、ゆきちゃんのお家をさがします。けど、ゆきだるまさんはゆきちゃんのお家に行ったことがないので、どこにゆきちゃんのお家があるかわかりません。
ズリズリ……
今日はあついなぁ。
今日は、きのうよりほんのちょっとあたたかい。だから、ゆきだるまさんがうごくたび、体が少しずつとけていました。
ズリズリ……
ゆきちゃーん、どこにいるのー?
夜になっても、ゆきだるまさんはゆきちゃんをさがして歩きます。けど、ゆきちゃんはどこにもいません。
そのあいだも少しずつ、ゆきだるまさんの体がとけています。
ズリズリ……
……早く、ゆきちゃんに会いたいな。
夜中になっても、ゆきだるまさんはいっしょうけんめいにゆきちゃんをさがして歩き回ります。けれども、ゆきちゃんは見つかりません。だんだん、ゆきだるまさんの体がなくなっていきます。
ズリズ…………
ゆきちゃん……どこ?
まっくらのなか、ゆきだるまさんはゆきちゃんをさがします。けれども、体が完全にとけてなくなり、ゆきだるまさんは顔だけになってうごけなくなってしまいました。
ああ……ぼくの体が。顔もだんだん……とけていく。さいごにもういちど……ゆきちゃんに会いたかったなぁ。
さようなら……ゆきちゃん。
そう言うと、ゆきだるまさんは顔も体も完全にとけてしまいました。
────ん?
あたたかくて小さい手のかんかくがしました。
なつかしい、かんかく。すると。
「これでいいかな?ゆきだるまさん」
なつかしい声がして。ぼんやりとしたゆきだるまさんの目にうつったのは、ゆきだるまさんがさがしていたゆきちゃんでした。ゆきちゃんはお家の前でとけたゆきだるまさんの体を作りなおすと、ゆきだるまさんにまいていたマフラーをまたまきなおしました。
「ゆきね、かぜひいてお家でずっとお休みしてたの。だからずっと、ゆきだるまさんに会いに行けなかったの。ごめんね。ゆきだるまさんは、ゆきのことさがしにきてくれたのかな?ゆきもずっと、ゆきだるまさんに会いたかったよ。だから、会いにきてくれてとてもうれしい!ありがとう!」
と、ゆきちゃんは言うと、ゆきだるまさんのほっぺにキスしました。
また、ゆきちゃんに会えて、ゆきだるまさんはとてもとてもよろこびましたとさ。




