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異世界と絆な黙示録  作者: 八神
第三章~エーラの気術士~
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第41話:メイド達のティータイム

「あれっ、ユーリアちゃん。その杖はどうしたの? いつもは杖とか持ってなかったよね?」


「ふふっ、実は司羽様が買って下さったんです。自衛の為にも必要だからって。前に持っていた物は放棄してしまいましたから。」


「へぇー、いつもはサラッと鬼の様な事する教官でも、ユーリアさんには優しい所があるのね。あれで意外と家庭的だったり? ちょっと想像出来ないかも。」


「どうかなー? 単純に私達が信用されてないだけだったりして………ユーリアさんをまた攻撃するかも知れない、とか考えて。」


 司羽やルーン達が学園にいる時間。いつもなら一緒に家で留守番をしている筈のトワとユーリアは、リア達の住む屋敷に遊びに来て居た。これは司羽からの指示なのだが、今日の家事も終わり、二人でする事も少なくなってしまっていたユーリア達には有り難い事だった。そんなこんなで、二人はメール、リン、ユリと一緒に、バルコニーでまったりと紅茶を啜っていた。


「心配せんでも、主はおぬしらの事は信用しておる。信用しておらぬのは、おぬしらの実力の方じゃな。」


「あ、あはは……きっついねトワちゃん。まぁ確かに、今の私達が攻撃されたら色々とやばいけどさ。」


「………でもそれって、私達の事も心配してくれてるって事かな? うーん………。」


「リンさんが誤解なさるのは仕方ありませんが、司羽様はあれで普段はお優しい方ですよ? 厳しくなさるのも、必要があるからです。無駄な事はしない方ですから。」


「まぁそうなんでしょうね、フィリア様が信用してる方だし。………それよりも気になるのは………。」


 リンが口にした疑問に、ちょっと嬉しそうに答えたユーリアに対して、ユリが興味深げな視線を送った。その意図をメールも読み取ると、ユリの代わりにユーリアの方へ身を乗り出して小声で尋ねた。


「………ユーリアちゃんってさ……鬼教官に惚れてるの?」


「…………は、はいぃっ!?」


「………ふふっ、これは中々の反応。」


「い、いや、どうしてそうなるんですか!?」


「いや、どうしてもそうにしかならないかと。」


 今までの割と真面目な話から一転、すっかり桃色になった話題に対して、咄嗟に顔を朱に染めてしまったユーリアに既に勝ち目はなかった。いや、勝ち負けの問題なのかは分からないが。


「教官とユーリアちゃんって敵同士だったんでしょ? それが今じゃ教官の従者なんて、普通に考えればユーリアちゃんが教官に………って思うじゃない。」


「ふむ、そうじゃったのか………今更じゃが納得したのじゃ。」


「いやいやトワさん、勝手に納得しないで下さい。と言うかその冗談って私の首が吹き飛びますよ!? ルーン様的な意味で!! 仕事的にも現実的にも!!」


「いやいや、大丈夫じゃない? 確かこの国って重婚ありでしょ? ユーリアさんならイケるって、思い切ってルーンさんにも手伝って貰うとか!! 私達も応援するよ?」


「この国が重婚ありでも私的にはなしです!! 私は共和国の重婚禁止の法律の中で生きてきたので倫理的にダメ、絶対っ!!」


「あー、ならルーンさんに宣戦布告しかないね………修羅の道だなぁ……。」


「宣戦布告なんてしませんっ!! 修羅の道も行きませんっ!! 私と司羽様は清く正しい主従関係なんですっ!!」


「「「ふぅーん?」」」


 ユーリアの反応が楽しいのか一丸となって攻勢に出て来た四人に対して、ユーリアは顔を真っ赤にしてそう叫んだ。とは言え上手い言い訳が思い付かず、結局全員からニヤニヤと笑われる結果になったのだが……。


「………もう良いです………司羽様に言い付けてやるぅ………。」


「いや、言い付けてやるってあんた子供か………。でも実際、鬼教官はユーリアちゃん達に甘いからなぁ………二人の言う事はなんだかんだで考慮に入れたり気にしたりするし。その御蔭で訓練がこの程度で済んでるのかも知れないけど。」


「ま、主が童やユーリアに甘いのは確かじゃの。」


 ユーリアが机に伏せっていじけながら呟いた内容に、メールが笑みを引き攣らせながら返すと、トワもちょっと嬉しそうに微笑しながらそう答えた。


「……確かに司羽様が身内贔屓なのには同意しても良いですが、あんなの序の口です。あれしきの甘さで特別視していると、ルーン様と一緒にいる司羽様を見た時にドン引きしますよ? 私達は結構慣れましたが、かなり人が変わりますから。本人は割と抑えてると思い込んでる分タチが悪いです。」


「………うーん、そんなに?」


「うむ、この前は童達の目の前でルーンを膝に乗せて夕食を食べさせあっていた。流石の童もあそこに立ち入る気は起きなかったのじゃ、ルーンに恨まれたくないしの。」


「…………わぁ……ラブラブ過ぎて想像出来ない、したくない。私の中の教官像が、家では優しいお父さんになっていく。」


 トワの暴露によりユリ達の中の司羽像が崩壊する中、今だに机に伏っていたユーリアは、剣の稽古をしていたアレン達一団を視界の端に捉えてつい口走った。


「私達の事はさておき、そういう皆さんはどうなんですか? この屋敷に皆さんで暮らし始めてから随分経つのでしょう? この屋敷にも男性はいらっしゃいますし……。」


「それってアレンさん達とって事? ………うーん、いきなりそう言われてもね……。確かに一番身近にいる男性はあの人達だけど。」


「まぁ、私達はここに来た頃はまだまだ小さい子供だったですから。私とユリにしても、ジナスさんやアレンさんはかなり歳上になるし、マルサとルークは五歳程度の差だけど、やっぱり意識した事ないかな、気軽な男友達か、兄みたいな感じなのかも。」


「ふーん、そんな物ですか。」


 ユーリアの疑問に、特に突っ込み所もなく返したメールとリンに、ユーリアも、まぁそんな物かと納得した。だがそんな中、ユリは何か思う所がある様だ。


「でもさ、ネネさんは絶対アレンさんの事意識してるよね。」


「あー、そうだね。アレンさんが鈍いっのもあって中々進展しないけど、あの二人って元々幼なじみだったみたいだし。早くくっついちゃえば良いのに。」


「ふむ、あのネネがか? 何だかちょっと意外じゃの……アレンにも結構突っ掛かっていたのに。」


「ふふっ、ネネさんはアレンさんの前じゃ素直じゃないからねー。ネネさんの気持ちを知らないのはアレンさんくらいだよ。あのマルサですら、ネネさんとアレンさんが二人の時には気を利かせるもの。アレンさんが鈍過ぎるのよ。」


「へぇー、ネネさんが………確かにアレンさんは鈍そうですよね、剣一筋な感じですし……。」


 五人が噂をする視線の先で、アレンがルークの剣を華麗に払い、勝負を決めた。アレンはそのまま剣先をジナスに向けると、ジナスも応じる様に剣を構え次の瞬間には激しい打ち合いが始まっていた。先程からこの繰り返しである。


「本当、ネネさんも大変だよね。」


「メール、私がどうかしたの?」


「ネ、ネネさん……いつからそこに?」


「いや、今来た所だけど………?」


 もの凄く良いタイミングでのネネの登場に、メールの背中に嫌な汗が伝ったが、どうやら今までの話を聞かれた訳では無いようだ。ネネはそんなメールの様子は気にせず、辺りに視線を飛ばした。


「うーん、ここにもいないか。……皆、ナナを見なかった?」


「ナナちゃんですか? そう言えば今日は見てませんね。とは言え、私達も先程来た所ですが。」


「うーん……今日はファム達と魔法の練習する日だから、てっきりあの子も参加すると思ってたわ。いつもなら自分から言い出すくらいなのに、珍しいわね。」


「言われて見ればそうですね、ナナは随分と魔法の習得に熱心でしたから。それでなくても、一人で屋敷から抜けるのも珍しいです。今朝から見てないので、やっぱり外に出掛けたと思うのですが。」


 何処に行ったのかしら、と首を傾げるネネに同意する様に、リンもナナの行方について思案し始めた。そんな中、メールが思い出した様にポンッと手を叩いた。


「そう言えば今朝ナナを庭で見かけたよ。何故か、枯れかけの花で作った腕輪に水をあげてたけど………。」


「…………何、それ?」


「そう言えば、昨日もそんな花の腕輪をしてたわね。でもあの子、そういう事して喜ぶ様な子だったかしら………。」


 メールの発言に疑問符を浮かべる一同の中、トワはミシュナが読んでくれた童話の内容を思い出していた。


「花の腕輪………ナナが作ったのではないとすると、誰かがナナにプレゼントしたのかもしれぬのじゃ、例えば………。」


「プレゼント………つ、つまり男っ!?」


「い、いやいやメール落ち着きなって。ナナに男はまだないんじゃない? 大体いつ出会ったって言うのよ。買い出しに行く時は私達だって一緒な上、元々引っ込み思案な性格だし……。隠れて逢い引きなんて………うん、違うと思う。」


 トワの漏らした言葉に眼を輝かせながらガタッと席を立ったメールに、リンは少し動揺しながらも冷静な意見を出した。実はこのメールの意見は半分、言葉の上では正解なのだが、それを知るものはこの場には居なかった。だが、ユーリアは何となくナナの行動の理由を察していたので、取り合えず自分の意見を述べる事にした。


「花の腕輪の事は分かりませんが、ナナちゃんの事は心配要らないと思います。司羽様が何やら別の課題を与えていらっしゃる様なので、恐らくその関係でお出かけになったのではないでしょうか?」


「別の課題………? それ大丈夫なんでしょうね? ナナに何か危ない事させてるんじゃ………。」


「それは分かりかねますが、司羽様ならその様な心配は不要だと思いますよ。厳しい訓練を課しはしても、人の能力に寄って、程度は考えている筈ですから。それにどうやら今回はナナちゃんに請われての事みたいですし、あの子の熱意を買っての事なんだと思います。」


「…………あの子が、自分の教官とは言え他人に自分から……。」


 ユーリアが前の訓練の後に司羽を追いかけて来たナナを思い出しながら意見すると、ネネは何やら考え込む様に沈黙した。


「そんなにナナが心配なら、童が主に確認を取ろうか?」


「………いや、いいわ。私もあの子の気持ちは知ってたし、邪魔になるといけないから。」


「うむ、それが良いのじゃ。過保護にするだけが愛ではないのだからの。」


「おおっ、トワちゃん大人な意見だね。」


「ふふふっ、ミシュナが言っておったのじゃ。」


 メールが感心した様に言うと、トワは胸を張ってその発言の情報ソースを明かした。ユーリアはそれを聞いて、いつもミシュナとトワが二人でどんな話をしているのか興味が出て来たが、それについてはあまり触れない方が良いだろう。知ってしまったら、ミシュナから手痛い反撃をされそうな気がする。


「でも、ナナの課題の話はアレンに伝えない方が良いわね。貴方達も言っちゃ駄目よ?」


「………? それは構いませんが、何故そこでアレンさんが出て来るんですか?」


 話の途中で唐突にそう切り出したネネに対し、ユーリアは不思議そうに尋ねた。ネネの視線は訓練中の騎士達の方向に、正確に言えばアレンの居る方へ向いている。一心に剣に打ち込むその姿を見て、ネネは小さく溜息をついた。


「前に司羽………さんに負けてから、実はアレンも相当訓練の量を増やしたの。こんな腕じゃフィリア様に申し訳が立たないって言ってね。……それなのに模擬戦の結果は惨敗で、それが結構ショックだったみたい。」


「ふむ………。言っては悪いが、当然の結果じゃな。高々数週間の鍛練で主との差を埋めよう等とその考え自体が話にならぬ。実力の差が分かるレベルですらないと言う事じゃ。その上、主はちゃんと手加減をしているしの。」


「ちょっとトワさん……それは流石に言い過ぎですよ。」


「………まぁそれは私も感じてるわ、私も甘かった。全てが上手くいって、勝ったと思い込んでしまったもの。」


 リアの指揮の下、最も効果的な戦術を選んで実行した筈だった。少なくとも成功すれば文句なく勝利出来ると確信していたのだ。その前提が間違いだったのだが……。ネネはその時の出来事を思い出しながら、そこにいるメンバーに視線を移した。


「………貴方達はあの模擬戦で一番勝利に近付いたのは誰だと思う? 勿論司羽さん以外で、どっちのチームでも良いわ。」


「………うーん、やっぱり作戦提案者のフィリア様じゃないですか? もしくは教官の余裕に気付いていたジナスさんとか……。」


「私は、やっぱりアレンさんだと思います。実力は一番ある方ですし。」


 ネネの質問に、リンとユリが実力者三人の名前をそれぞれに挙げた。メールもそれに同意の様子で、特に何かコメントは無いようだ。そんな中、トワは迷い無く別の人間の名前を出した。


「主なら間違いなく、ナナの名を出すじゃろうな。それくらいは童にも分かる。」


「………それは無いのでは? 確かに司羽様はナナちゃんの事を良く褒めますが……。」


「いや、私もトワさんと同じ意見よ。持久走の時の話は、私も正直司羽さんの持ち上げ過ぎだと思った。でも前回は違う、ナナは間違いなく私達の中で一番優秀だった。」


 ナナを挙げたトワの言葉に疑問を浮かべたユーリアの言葉に対して、ネネはトワに賛成の意を表した。それにはメール達も意外に思った様子だったが、何も言わずにネネの言葉を待っていた。


「貴方達はアレンやフィリア様の様な実力者を挙げたけれど、実力があればある程相手に警戒され易くなるわ。でも逆に、ナナの様な子に対する警戒心は薄れていく。司羽さんが本当に警戒を解いていたかは疑わしいけどね。」


「つまりあの状況では実力があればある程勝ち目がなかったと言いたいのですか?」


「あれだけの実力差がある戦闘なら、言いたくはないけどナナもアレンも同じなのよ。司羽さんに取って、実力の違いは些細な物でしかなかった。ならその裏をかいて、ナナやメール達の様な比較的警戒され難い人を切り札に据えるべきだったのよ。そしてあの場で、その力関係を察して行動が出来ていた人間が居たとしたら…………それはきっとナナだけだわ。」


 ネネはそう言って模擬戦の時の事を回想した。模擬戦の最後の時、ナナは全員が攻撃の方法を失った中、只一人だけ勝利に対して行動を起こした。リアの突撃に対して反応し、アレン達とは反対方向の司羽の死角へと移動した。そして終了の間際、一番警戒心が解けていた所で攻撃をしようとしたのだ。結果的に奮わなかったが、あの時自分達が司羽の意識を少しでも逸らせていたら、一撃くらいは入れられていたのかも知れない。


「あの子は、司羽さんと真正面から戦っても勝ち目はないとちゃんと理解して、一番確立の高い方法を取ろうとした。フィリア様の行動に皆が注目する中、あの子は私達の中で一人だけ勝つ為のチャンスを作ろうとしてたの。司羽さんの背後に回って、最後に一撃入れる為にね………私達はそれをフォローしてあげなきゃいけなかった。」


「そう言えば、教官も最後にナナに木刀を投げてた様な………あれはそう言う事だったんだ………。」


「………うーん、普段のナナからは想像も出来ないけど………。」


「だからこそ、主に取って一番の敵になったのじゃ。まぁ、力不足ではあったがの。」


 リン達がネネの言葉を考える様に吟味する中、トワはそう言ってナナへの評価を締め括った。一方ユーリアはネネの話を聞いて、先程の言葉の意味を何となく察して居た。


「アレンさんがナナちゃんに対抗意識を持ってしまっていると言うのですか?」


「そこまでは言わないけど、ナナの動きにも気付いてあげられなかった自分が不甲斐ないって思ってるみたい。私達より余程長い月日フィリア様の騎士として訓練を積んで来たんだもの。皆の先頭に立って戦う人としてね。だから、私達の中で一番小さいナナがそんな努力を始めたって知ったら、きっと自分ももっと訓練を増やすって言い出すわ。対抗意識とかそんなんじゃなくて、自分が一番努力をして皆を守らないといけないって思い込んでいるのよ。………もう、十分頑張っているのに。」


「………そうですね、分かりました。司羽様にもナナちゃんとの事は他の誰かに伝えない様に言っておきます。」


「………ありがとう、ユーリアさん。やっぱり貴方、良い人ね。」


 ユーリアの返答に安心したのか、ネネはもう一度だけアレンの方を見ると、そのまま部屋の中へ戻って行った。恐らく魔法の訓練を始めるのだろう。ナナが訓練を始めたと知って、奮起するのはアレンだけではない、ネネも自分の妹に刺激を受けている筈だ。


「………あれなら、確かに皆気付きますよね。」


「でしょー? なんだかんだでネネさんはアレンさんの事をいつも考えてるのよ。アレンさんが初めて教官に負けた時だって、内心一番焦ってたのはネネさんだった筈だもん。」


「そうなんでしょうね、なんだか素敵に感じます。御二人の関係。」


「私としては、早くくっ付いちゃえって思ってるんですけどね………。」


 ユーリアも三人が言っていた丸分かりと言う言葉の意味を理解して、なんだか微笑ましい気持ちになった。だが、二人がゆっくりと自分の事に力を入れられる様になるのは、まだ先の事になるだろう。


「この件は、早く解決して欲しいものですね。」


「そうじゃな。じゃが、主が居る限り大丈夫じゃろう。」


「あははっ、取り敢えずあの地獄の特訓に耐えないとね。ナナも頑張ってるみたいだし、私達も頑張らないと。」


「………それを考えるとちょっと憂鬱ですけど。せめてあのハリセンとか言うのは勘弁して欲しいです……。」


「そーだねー、あのハリセンも結構痛いんだよねー…………ちょっと癖になるけど。」


「「「………えっ?」」」


 小声で付けたされたリンの暴露に、その場にいた全員が声を揃えてリンの方に視線を送った。当のリンはそれを気にした様子もなく受け流し、クスリと笑う。


「ふふっ、次の訓練はいつかなー。流石にアレを連日はキツイけど、普通に魔法練習するよりはずっと効果が出てる様な気がするし。もういっそ週六くらいで良いんじゃないかな。」


「…………そ、それはちょっと………ドウカナー。」


「…………。」


 なんだか少し楽しみな様な表情で言ったリンに対し、メールはぎこちない笑顔でそう小さく返した。結局この後は訓練の話題から無理矢理離れたのだが、ユーリア達は先程リンが見せた少し色っぽい表情を忘れることは出来なかった。



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