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君だけは、転生したこの先で  作者: R.ve
新章 : 氷凍の心輪(ひょうとうのしんわ)編
44/54

1ー35 : 一度決めたこと

君救は君樹に対して心の距離がある一方で

君樹は、寮の職員である新勇さんと面談をしていた。


今の彼には、何故このタイミングで面談があるのか気付かないのだろう。それでも、もし仮に

気付いたとしても彼の気がついた答えの中には見いだせない答えがあるのだろう。


もし、彼がその答えに気が付く時があるなら、

それは、彼が大人になった証なのかもしれない。






山の事が終わり、色々な事が起きる中で

俺(君樹 守十)は……

冬がどんなに寒くても木の温もりを感じられる優しい暖かな部屋で

寮の職員である新勇さんと面談をしている。



新勇さんは、複雑なそうな顔をしつつその声は落ち着いて優しかった。


「守十、あんま触れない方がいいかもだけど

最近の学校は、楽しいかい」



そう聞いた理由は、部活で起こった出来事を知っている。 きっと、 それだけじゃない

俺が、あの時……君救の事で…誰とも話さずに……

1人で部屋に閉じ込もった時の事を……



こんな時、他の人達はなんて考えるんだろう。

俺は、そう良く思ってしまう。


例えば、自分の弱さに気付いてしまった時、

同時にその弱さのせいで身近な人や誰かを傷つけていた。それに気付いた時。


………俺は、ものすごく泣きたくなる。

分からないんだ。自分の感情に自信が持てない

から……それは、俺が大切な人達を傷つけたから大切な人達との関係に失敗してきたから。

だから……弱さに気付いた時にはいつも……手遅れだったから。




「どうした。守十」

その声(心)は、とても温かった。


その声(心)が、その声が響くと段々と心を溶かす様に涙が溢れだす。


涙を堪えて、震えた声で言う。

「友達が、辛そうな顔をしてるのに。俺じゃあ助ける事が出来ない」




新勇さんは寄り添うように落ち着いた声で言う

「守十は、さぁ、その子の事好きなの」


「好きです」そう、ゆっくりと答える。


「じゃあさぁ、その子も君樹と同じように君樹の事を大事に思ってるじゃない」


と、少し微笑みながら言う。




あの時、俺は君救が心配で……確かに……言った。


「何が、あったか分からないけど何かあったら

相談乗るよ。後ね話は変わるんだけど再めて

言いたい事があるんだ」



あの時の君救は…


「ありがとう、、、俺もお前が親友で本当に……

良かったよ。お前と初めて友達に成れて俺も…

あの頃に戻りたいな、それで昔みたいに子供

みたいに大好きなヒーローの話をしてさ……

何も知らずに平和に純粋に友達達と笑えたら」



確かに……彼は、泣いていたんだ。


だから、心配で咄嗟に大きな声で。


「み……ねぇ、本当に大丈夫じゃないでしょ」

そうやって、大きな声で。



「ごめん、お願いだから、しばらく話掛けないでくれ。俺が持たない。」



君救は……きっと助けを求めている。


……そう、思ったんだ。




「君樹、確かに力になれない、そう思って嘆く事

がこの先もあるかもしれない。それはね、君樹が

特別だから(だけ)じゃない。誰しもが自分の大切な人を助けたいと思うものなんだよ。

何が言たいかと言うと、財力や不思議な力、強い

力を持ってる人が守りたいと言えば特別に聞こえるかもしれない。でも、そうでない人もそう

思ってるんだよ、ってのを伝えたかった。

それに、友達も君樹の事を助けたいって思ってると思うよ」




そんな風な会話を、新勇さんとした。



次の日

部活のメンバーと俺(君樹 守十)は花桜先生から呼び出され教室にいた。


そう、ついに新しい部活動が始まるのだ。


あれから、色々あったけど部活は続ける方針で

定まっており今日から新しい活動が始まるとの

ことらしい。



花桜先生が言った。


「これから、様々な経験をしてもらう。一番は

この地域や他の地域などボランティア活動を

通して人として成長してもらう。それをきっかけに一番は人として次に能力者として成長してもらいたい。と、校長先生から言われた。

私、自身は能力者としてだけじゃなくて様々な経験を通して自分の在り方や何がしたいかを、見つけて欲しい」


との事だった。。。しかし、



「花桜先生、なんで在雪さんがいるんですか」

すんごい、気になる。てか、普通に綺麗。


そして、顔の表情は変わっていないはずなのに九九は「あんたねぇ」と言わんばかりにこちらを見つめる。



そんな中、

花桜先生は何とも言えない絶妙な顔で言う。

「彼女もこの部活に入った。」



九九は、在雪と花桜先生を交互に見ると。

「何処に行くんですか。」と質問した。



花桜先生は少しボーッとしてたのか、少し

遅れて答えた。


「あぁ~、バスで行くことになる。その場所は

縄文と平安の歴史が合わさったような日本の秘境とも言われている里らしい。

そこの里に滞在してもらって活動することになる。ちなみに、今回は私も同行する。だいぶ無理を言って通してもらった。」


この場にいる全員が

泊まり込みになるのか~……、みたいな雰囲気になっていると、花桜先生はハッと何かを思い出したかのように言う。


「……あ、言い忘れてたんだが、ちなみに皆の家にはもう連絡してある。」


この時、九九(たち)


花桜先生こんな言い方してるけど家の連絡とかだいぶ大変だっただろうな。

う~ん、なんか複雑だな~。


そう、心の中で呟いていた。




などなど、そんな訳で新たな物語の幕が上がる


今回の物語の個人的な見所を考えました。


前書きで、書いてある「何故このタイミングで面談があるのか、」花桜先生が連絡してあるということ

状況を考えるにそうなると思います。その通りでも

あるのですが、新勇さんの気持ちを深く考えてみると今、後書きを書いてて思ったのが、学校の環境的に新勇さんが寄り添いたい気持ちはあるけど、新勇さんに君樹が意図せずに一方的に距離を開けてる様にも見えて、新勇さんの事を考えると複雑です。

でも、何故君樹の気持ちに気付けているのか、そして

いつ気づいたのか、それは、物語の世界じゃなくてもきっと現実にも共通してるのは、友達や家族、親みたいな人と長くいたら見ただけで分かるのと一緒なのではないかと思いながら書きました。

それが今回の回の見所です。


そして、段々と君救の思いが明らかになり同時に

それと平行して物語が進み友の事などで葛藤する事

その光景を、君樹視点や君救視点で見れるように書いてるのでそれぞれの気持ちが見れるのもそこも

見所なのではないかなと思います。



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