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第七話 リーヴ・レクトルVSテミス・クリフ

「それでは、テミス・クリフ対リーヴ・レクトルの【決闘申請(ストラッグル)】を開始します。両者、準備はよろしいですか?」

「あぁ、いいぜ……」

「は~い」

「……決闘開始!」


 審判の女子生徒が決闘開始の合図をした瞬間、テミスは両手を靴底に触れた。


「クソガキ、この俺を楽しませろよ……」


 すると、テミスの靴底が爆発した。


「……ふ~ん。なるほどねぇ……。テミス先輩の異能力……触れたものを爆発する能力、とかですか?」

「ハッ。クソガキのくせに察しがいいなぁ……。俺の異能力は《触手(テンタクル・)爆発(エクスプロージョン)》手に触れたものをなんでも爆発する」

「恐ろしい異能力をお持ちですね~」

「お前は異能力を発動していないようだが……」


 僕は不適な笑みを浮かべる。


「あー、僕ですか? 僕が異能力を発動したら……テミス先輩、()()()()使()()()()なりますよ?」

「……つまり、クソガキ、お前の異能力は……」

「僕の異能力は《能力(アビリティー・)無効(インヴァリッド)()()()()()()()()()()()()()()です」

「…………ハハハハハハハッ。おい、クソガキ。お前が俺の異能力を無効化したところで、どう勝つんだよ? まさか、俺と正面から殴りあって勝てるとでも思ってんのか?」

「…………ブハハハハハハハ! テミス先輩、それはこっちのセリフですよ!」

「あん……?」

「えっ? まさか先輩……僕と正面から殴りあって勝てると思ってるんですか~??」


 テミスの額に青筋が浮かぶ。


「調子に乗りすぎなんだよ……。クッソ生意気なクソガキが! てめぇはここで俺が半殺しにしてやるよ!」


 僕は激怒しているテミスに、舌を出して挑発する。


「やれるもんならやってみろ~。ベェー」

「…………クソガキがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 テミスは靴底を爆発させながら、猛烈な勢いで僕に近づいてきた。


 ――僕は異能力を発動する。


「《能力(アビリティー・)無効(インヴァリッド)》」


 僕が異能力を発動したことで、テミスの靴底の爆発が消えた。


「俺の異能力を無効にしたって、無意味なんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


 テミスは右拳で僕に殴りかかる。


()()()()……」


 ――テミス、お前の負けだよ。

 

 だって、お前は……狩人()(トラップ)にまんまと引っ掛かったのだから。


「《一時停止(サスペイション)》」


 僕は2()()()の異能力《一時停止(サスペイション)》を発動して、一時的に時間を停止させた。当たり前のことだけど、僕以外全員動きが止まっている。


()()()、リスクヘッジしておいて良かった~」


 僕は首の骨と両指の骨を鳴らす。


「さてと……テミス先輩(サンドバッグ)を殴るとしますか~」


 僕はサンドバッグ状態のテミスをひたすら殴った。


「────うん。こんだけ殴っておけば、さすがに気絶するでしょ……!」


 僕は《一時停止(サスペイション)》の能力を解いた。


「僕の勝ちだ。テミス――」

「ガッ……!!」


 テミスは、僕の目の前で気絶して倒れた。


 僕が《一時停止(サスペイション)》の能力を解いた瞬間、テミスの顔や腹部などに数十発殴ったパンチの痛みが襲ったのだろう。

 テミスが気絶して倒れているが、審判の女子生徒や、観客席で観戦していた生徒らは、何が起きたのか理解できず、大きく目を見開いて固まっている。


「え~と、審判の人~……相手、気絶して倒れていますけど~……」

「そ……そうですね。しょ……勝者、リーヴ・レクトル!」

「リーヴが……あいつを……一瞬で倒した……。一体何をしたの? リーヴ……」 


 ――こうして僕は【決闘申請(ストラッグル)】でテミスに勝利し、()()()()()()()()()()()()のであった。

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