表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の姉妹が鬼デレ過ぎていつまでも彼女が出来ない件。  作者: かむげん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

94/107

抜け駆け?

「李玖君、ちょっと一緒に来て!」

 俺は水無瀬に強引に腕を掴まれ、水無瀬は一気に走り出していた。

「ちょ、ちょっと!どこに行くの!?」

 俺は水無瀬に引っ張られながらも、水無瀬に必死についていく。


「あっ、兄さん!待って下さい!どこに連れて行く気ですか、水無瀬さん!?」

 花凛の呼び声が遥か後方から聞こえてくるが、それでも構わず水無瀬は走り続ける。 もしかして、『花凛達の声が聞こえてないのか?』とも思ったが、後ろから水無瀬の顔がかすかに見える。


ーーーー水無瀬は唇を噛み締め、涙を流しながら何やら険しい顔つきで走っていた。


ーーーーーー。


「はぁ、はぁ、はぁ〜〜っ。こ、ここまで来れば大丈夫かな……。ごめんね、いきなり走り出したりして……。」

 水無瀬はあの後、結構長い間走り続け、俺と二人膝に手を付き、肩で大きく息をしていた。


「いや、大丈夫だから気にしないで。」

「で、でも、二人で会うなんてなんか久し振りな気がするね!」

 屈託のない笑顔でそう話す水無瀬と俺の間を爽やかな風が吹き抜ける。ミントのようなスカッとした香りが水無瀬の髪の毛から香る。


「あ、ミントの香り。」

 俺は気が付くと、ボソリと水無瀬の髪の毛の香りを口に出していた。

「え、あ、く、臭かった!?」

「い、いや、何ていうか……俺、ミントの香り大好きだから、つい。ごめん……。」

「そうなんだ、好きなんだ、えへへ!」

 どこか嬉しそうな顔をしながら、水無瀬は俺の方を振り向いてくる。


「ねぇ、李玖君は私の事、どう思ってる?」

 水無瀬の思わぬド直球ストレート発言に、俺は心臓が跳ね上がるような感覚に襲われる。一気に心拍数が上がり、呼吸が荒くなる。

 水無瀬の事をどう思っているか!?そりゃ、初恋の相手で大好きな人だけど、そんな事を言ったらドン引きされるんじゃないか!?


「俺は…………水無瀬とは、仲の良い友達として好きだと思ってるよ。」

 俺は完全に日和っていた。以前、水無瀬は俺の事を好きと言っていたが、今も俺の事が好きかどうか分からないし、そもそもその「好き」は恋愛の「好き」ではなく、友達の「好き」なのかもしれない。


ーーーー意気地の無い俺はそう思う事によって、自分自身の考えを無理矢理肯定させようとしていた。


「……友達としての好き、か。はは、やっぱり夏休み入ってから、李玖君との距離が開いちゃったのかな……。」

 水無瀬は俯き、ぽそっとそう呟くとポロポロと涙を流しながら泣き始めてしまった。


ーーーーどういう事だ!?どうするのが正解だったんだ!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ