帰り道。
「今日は遊園地、とっても楽しかったです!あ、あの李玖君……ごめんなさい……巻き込んでしまって。」
「巻き込む……って、一体何を?」
ーーーーーー。
「へっ!?あ、あの……デートを三人で交代でっていう……。」
「あぁ、その事。全然気にしてない。寧ろ俺が申し訳無いくらいだよ……。水無瀬は俺の事、イケメン……だって言ってくれるけど、正直自信無いし、自分みたいなのが三人と交代でデートなんて、落ち着いて考えてみたら、とんでもない事しちゃってるし……。」
俺ごときが、美少女三人とデート……しかも、いつ『アイツ、陰キャのクセに浮気してる!』と学校の生徒達から噂されるか分かったもんじゃない。
「あ、ここでいいです!送ってくれて、ありがとうございました!」
俺と水無瀬はいつもの帰り道をゆっくり歩く。そしていつも通り、俺の家の近くで別れることに。だけど、今日は大荷物なんだよなぁ。
「いや、荷物も沢山あるし家まで一緒に行くよ。」
「あ、えと……。」
「ほら行くぞ、水無瀬。」
俺はモタつく水無瀬を他所に歩き出す。水無瀬とは割と家が近いから知っている。俺の家から少しばかり先に進むだけ。
「ありがとうございます、李玖君。」
「なぁ、前々から思ってたんだけど、水無瀬って敬語は当たり前なの?俺はタメ口で話してもらいたい派なんだけど。」
花凛は妹という事もあって本人が敬語を希望してきたのだが、もし水無瀬に気を遣わせたりしているのであれば、敬語はなるべくなら避けてもらいたいのだ。
「り、李玖君がそうしたいのでしたら、そうします!」
「…………。」
「李玖君がそうしたいのなら、そうする、ね?」
「タメ口の方がやっぱりしっくりくるな、ありがとう!」
大体、同級生同士で敬語って、他人行儀過ぎだろ。陰キャの俺が言えた事じゃないが。
ーーーー。
と、まさに俺の家の前を通り掛かろうとした、その時だった。
「李玖!やっと帰ってきたか!水無瀬さんも一緒なら丁度いい。」
「雪菜!?人ん家の前で何座ってんだよ……パンツ見えてるよ!」
何と俺の家の前の階段に、雪菜が座り込んでいたのだ。しかも、ピンクのパンツ付きで。
「李玖君……………!?」
「あ、いや、ごめん!」
雪菜のパンチラに目を奪われる俺をジトッと睨みつけてくる水無瀬。今まで見た中で一番怖い目つきしてる……。
「いや、いいんだよ。李玖に見せてるんだから。」
へっ?雪菜さん、今何と…………!?み、見せてるだと!?
「実は李玖に話があってさ。もう水無瀬さんから話は聞いちゃってるかも知れないけど、李玖自身の事で話がしたい。」
真剣な眼差しの雪菜を見て、俺は水無瀬も付いていきたいと言うので、雪菜と水無瀬を連れて、俺の部屋で話をする事にした。




