突き止めた。
「おぉーー!凄いぞ、ゴンスケ!」
「がんばって、ゴンスケ!」
俺達は今、アザラシのゴンスケショーを見ているところだ。
ゴンスケはボールを自由自在に操る曲芸を見せたり、拍手を催促してきたり、愛嬌たっぷりの水族館の人気者だ。
ーーーーいや〜、癒やされすぎて、危うく昇天してしまうところだった。
「いやー、ゴンスケは天才だったな!」
「本当に凄いですよね、ゴンスケ! 可愛いですー!!」
水無瀬はすっかりゴンスケファンになってしまったそうで、近くにあるショップでゴンスケグッズを買う事になったのだが……。
「李玖君、ゴンスケグッズがたくさんありますよ!勿論Tシャツはマストとして、ショルダーバッグやストラップ、腕時計にパジャマもあります!」
ヤバい……水無瀬がめちゃくちゃゴンスケにハマっている!
必死でグッズを選んでいる水無瀬を微笑ましく眺めている俺。
ーーーー30分経過。
まだ必死に選んでいる……。手にはTシャツにぬいぐるみ、抱きまくら等々……。あれを全部買う気なのだろうか……。
俺はショップのすぐ外のベンチで、自販機で購入したコーヒーをすすっていた。何故なら、水無瀬から『横で一緒に見られているのが恥ずかしい』と言われたからだ。
確かに、横でジッと見つめられながらの買い物は買いにくいよなぁ……。
「いましたー!兄さん、見つけましたよ!」
いきなりの声に、俺は口にしていたコーヒーをブーッと吹き出してしまっていた。
「か、花凛……何でここに!?……ってかお前、人を散々無視しておいて……!」
「兄さんが話しかけてくれるのを待っていたんです!でも、兄さんは何やら怒っていたようなので、話すに話せずといったところです。」
花凛はどうやらあの後、何度か話しかけようかどうしようか悩んでいたのだとか。だが、早々に俺が出掛けてしまい、完全にタイミングを見失ったのだそうだ。
「あーー! ちょっと、私が買い物している間に李玖君を取ろうとしないで下さい!」
買い物を終えた水無瀬が、両手に大荷物を持って店から小走りで出て来る。
「は?何で水無瀬さん?……ちょっと兄さん、今日は水野さんと出かける筈ではなかったのですか?」
「いや、これは徹から渡されて……そんな事より、花凛はどうしてココが分かったんだ?」
俺の問いかけに、花凛は自信満々に自分のスマホを出してくる。
「超高性能GPSを兄さんのバッグに仕込み済みです!(随分前から)」
掛ける言葉も見当たらなかった……。




