表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の姉妹が鬼デレ過ぎていつまでも彼女が出来ない件。  作者: かむげん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

46/107

疑心暗鬼。

『李玖君……私、李玖君の事が大好き。私と付き合ってください!』

 スマホの受話器越しに水無瀬からの大音量の告白が響き渡る。

「プッ、スマホ越しって……!アハハハ!」

『ちょ、ちょっと笑わないで下さい!これでも真剣なんですから!』

「ごめんごめん、で?今どこにいるの?そっちに行くから。」

『今は……実は李玖君の家の近くの公園に……。』

「わかった。そんなに離れていないから直ぐにそっちに行くよ。」

 俺は通話を一旦切ると、自宅近くの公園に急いで向かった。ふと、何故か走る足が重くなるのを感じた。


ーーーー初恋の相手で偽の恋人の水無瀬、素直な気持ちをぶつけて来てくれる雪菜、重度のブラコンで義理の妹の花凛。義姉は多分、無いな……。なんて失礼な事を考えながら、俺は一体誰の事が好きなのか分からなくなっていた。


 こんな薄っぺらい気持ちで水無瀬に会っていいのか……? どうしたんだ、俺は。


 水無瀬の事が好きなんじゃなかったのか……初恋の相手だぞ!?

 駄目だ……全然足が前に進まねぇ……。考えれば考える程に、足に重しが伸し掛った様に足取りがドンドンと重くなる。


「兄さん……何してるんですか?こんなところで……パントマイム?」

「違うわ!何が悲しくて道路でパントマイムせにゃならんのだ!」

 俺は油が差されていないロボットの様に、ぎこちなく花凛の方を向く。

「兄さん……。人間を諦めるには早過ぎます!」

「どういう事だ!?違う、悩みがあって中々足が向かないだけだ!」

「もしかして、水無瀬さんですか……?」

 その名前を聞いた瞬間に、胸を抉られた様にズキンッと痛んだ。こんなにも動揺したのはいつぶりだろうか……。


「今から水無瀬と家の近くの公園で会う約束をしてる。だけど色々と考えちまって、足が先に進まないんだよ……。」 

「ふむ。あの公園ですか……。では私は一足先に公園に行っておりますので、兄さんはゆっくり来て下さい!では!」

 そう言うなり花凛は踵を返し、公園の方へと走って行ってしまった。花凛のブラコンっぷりは日を増すごとに酷くなってきており、俺に近付く者をことごとく追い払おうと躍起になっている。

 恐らくは、今回も水無瀬と俺が会うのを阻止する為に、花凛が先回りしたと考えれば合点がいく。


ーーーーだが、落ち着いて考えてみろよ?俺は天性の陰キャだ。ボッチで根暗、オタクのブサメンときてる。 

 そんな俺が花凛から重度のブラコンっぷりを発揮され、学校一の美少女と言われ、俺の初恋の水無瀬から好きだと言われ、しまいにはクラスの美少女ギャル、雪菜からも好きだと言われ……。


ーーーー普通に考えたら、ありえない。


 まぁ、雪菜がやった事で起きた姉のLIME内容自体は、雪菜を牽制する為の文面だったとしても、妹の花凛が直接起こしている行動とLIMEの内容が一致しているのは看過できない。


 俺は足取り重いまま、公園へと向かうのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ