話。
「取り敢えずさ、どうなるかは分からないけど、お姉さんと妹ちゃんとじっくり話してみた方がいいと思う。自分の立場だったら……話すの難しいかも知れないけど、でも話さなくて後悔するなら、話して後悔したいかな。 べ、別に後悔するのを推奨している訳じゃないからね!?」
「雪菜……すっげぇ心配してくれるんだね……相談して良かった。本当にありがとう!」
「べ、別に……誰にでも相談に乗ってる訳じゃないからね!?」
「え?でも、雪菜は誰にでも優しいじゃん。相談とかにも色々乗ってるんじゃないの?」
俺は以前から雪菜が誰にでも優しく、相談にも乗っている事を知っている。そんな雪菜の事が好きな男子生徒達が沢山いる事も……。
「……まぁ、相談に乗ったりしてるけど、あれだって誰にでもしてる訳じゃないし、そもそも李玖みたいに突っ込んだ相談までは乗ってないから!」
そうなんだ……。だけど、男子生徒達はそれで自分は特別だって思ってる奴等が多いのは事実なんだよなぁ。
でも、雪菜自体は告白してくる男子生徒達を徹底的にフッているって話だし、意中の相手がいるのか、恋愛自体に興味が無いのか。
「李玖……ちょっと協力してもらいたいことがあるんだけど、いいかな……?」
「何?手伝える事があるなら協力するよ、勿論!」
俺がそう言った瞬間に、雪菜はふわりと俺の肩に頭を預けてくる。
「なっ、雪菜……な、何してんの!?」
「協力……してくれるんでしょ?」
俺の鼓動がドンドン大きく、脈が速くなっていくのが分かる。 な、なんでまたこんな事を……。
「雪菜……?」
「い、今こっち見ないで!多分めっちゃ顔赤いし、ニヤついてるから……!」
「お、おう……?」
い、一体これは何の協力なのだろうか……。
ーーーーでも、こんな大役を俺みたいな奴が務めても大丈夫なのだろうか……?
まぁ、本人が納得してそうだから、ヨシとしようか……。
あれからどれくらい経っただろう……。雪菜が肩に頭を預けてから……早一時間!?
窓から見える景色はもうすっかり夕方になっていた。
「雪菜……?」
「すぅ~、すぅ~、すぅ~………。」
雪菜は俺の肩を枕代わりに、すぅすぅと寝息を立てている。駄目だ、すっかり寝ちゃってる……。
「うーん、どうしようか……。仕方ない、寝室を探して寝かせるしかないな……。」
俺は雪菜を起こさないように、ゆっくりと抱き上げる。まさか、こんな状態でお姫様抱っこをする事になるとは……。
俺はゆっくりと二階に上がり、雪菜の部屋を探すが、元々どこかを知らない……。
「参ったなぁ……。どうしたらいいんだ?」
と、廊下を歩いていると雪菜と同じ香水の香りがしてくる。
「ん?この部屋か…………?この部屋からほのかに雪菜の香りがする……。」
我ながら言い方が変態だな……。雪菜が聞いてたらドン引きだよな……。
ーーーー相変わらず、雪菜は寝息を立てながら眠っている。良かった……聞かれてない……。
「失礼しまーす……。」
苦労しながらも、何とかドアを開けると、そこにはピンク色で可愛らしいデザインの部屋があった。
「すっご……。」
こんなに可愛い部屋に住んでたなんて、全然想像できなかった。もっとヒョウ柄とか、ギャルっぽいイメージばかりが先行していた。 俺は戸惑いながらも、雪菜をピンク色のお姫様が寝る様な、可愛らしいベッドにそっと寝かせる。
が、次の瞬間だった……。
「うわっ……!?」
俺は寝ていた雪菜に、両腕で首の後ろに手を回され、半ば強引に引き寄せられる。
今、俺の目の前には、スヤスヤ寝息を立てる雪菜の顔がある。もうあと少しでも近付いたらキスしてしまう距離だ。
ーーーーヤバい、何とかしないと!!




