高崎雪菜。その2
「いやいやいやいや、何でそうなる!?俺はただ、洗濯しようとしてただけだよ! ほら、下着は別の洗濯ネットに入れないと傷むだろ?」
俺の家には柚葉と花凛がいるから、下着の洗濯は洗濯ネットを使用し、下着が傷まないようにしているから、自然とその癖がついていたのだ。
俺はその事を雪菜に説明しながら、次々に洗濯物を選り分けていく。
「だって、恥ずかしいじゃん……。そんな派手なの着けてるなんて……。」
「そんな事ないよ。下着は誰が何を着用しようが自由だし、それに可愛いじゃん。」
俺はそう言いながら、ほいほいと下着と洋服を分けていくと、洗濯機に放り込み洗濯をしていく。
「か、可愛いって…………李、李玖!!ご飯できたから……一緒に食べよ?」
「……? お、おう。いただこうかな。」
そして、俺達は昼食を食べ、洗濯物を干し、一通りの家事をこなすと近所のデパートに買い物に出かけた。
「今までほとんど一人で生活してたから、コンビニで済ませたり、出来合いの惣菜で済ませちゃったりして、栄養バランスとかグチャグチャだったんだよね……。でも、李玖が来てくれて本当に助かったよ! 一人だったら自炊する気にもならなかったし、家事も全然捗っていなかったと思う。」
「一人って本当に大変だよな……。結局人間って、誰かのために一生懸命働いたり、助け合ったりしてお互い生きてるんだもんな。」
思えば、俺も柚葉や雪菜がいたから生きていられたんだよな……。多分、一人じゃ何も出来ていなかったと思う。
「李玖……家に帰らなくて大丈夫?勿論、私はいてくれた方が助かるけど……。」
雪菜の言う通り、帰ったほうがいいのかも知れないけど、今は何となくだけど帰らない方が、姉妹の為にも、俺の為にもいい様な気がする。
「もう少しだけ、いてもいいかな……。」
「…………!も、勿論だよ! で、でさ、提案なんだけど……きょ、今日はここに……泊まってさ!明日は日曜日だから、一緒に……ショッピングモールに行きませんか!?」
「何で今更敬語なんだよ……いいに決まってるじゃん。行こう、ショッピングモール!」
俺も雪菜と二人でショッピングモールに行くなんて機会滅多にないからな。 クラスの男子達が聞いたら絶対に羨ましがるぞ、この状況!
ーーーーん?待てよ、普通に考えたら、これってデートじゃね?
俺は雪菜からデートに誘われたって事になるのか、コレ。いやいや、コレだから陰キャは……。勘違いも甚だしい……。
雪菜はただ、一人でショッピングモールを回るより、他に連れがいた方が気楽だから誘ったに過ぎない。
ーーーー勘違いするなよ、俺。
「ねぇ、李玖は好きな食べ物は何?」
「んー。何でも食べるけど、特に好きなのは『マグロの刺し身』かな!でも、最近は値上がりしちゃって、あまり食べれてないな。」
「じゃあ、マグロの刺し身買おっ!!支払いは私が出すから心配しないで!」
いやいや、雪菜よ……。今の俺の話を聞いていたか?てか、雪菜に支払してもらうわけにはいかんだろう。
「いや、俺が支払うからいいよ、気を遣わないで。」
「気なんか遣ってない!私は今すごく楽しくて嬉しいよ? 寧ろ気を遣ってるのは、李玖じゃない?」
「…………え?」




