表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の姉妹が鬼デレ過ぎていつまでも彼女が出来ない件。  作者: かむげん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/107

まさか。

「……お待たせ致しました。」

 水無瀬はゆっくりと襖を開けると、俺と花凛に一礼してくる。どうやら、あの世の母と何かを話していたらしい。

 それが何かを聞き出すのも失礼な気がしたので、俺はそのまま聞かずに、母の部屋に入った。


 部屋の中は、俺達のたっての希望から、そのままの状態で保管、管理をされている。

 ただ、ここに来る度に父親の顔を見なければならない事と、未だに母の面影を残すこの邸宅には、何か要件があった時にのみ立ち寄る事にしている。


 非常に勝手な申し付けではあるものの、母が生きていた時からの使用人さんもおり、丁寧に管理をされているのだ。

「母さん、勝手にいなくなったりして、ごめんね。姉さんも、花凛も元気にやってるよ。天国で見てくれているとは思うけど、俺も会社を立ち上げて、軌道に乗ってきている。 今度は姉さんもちゃんと連れてくるから……。」

 

ーーーーーー。


「お綺麗な方でしたね、お母様。」

 水無瀬はゆっくりとそう切り出した。廊下を歩く俺達は、もう日も沈みそうな夕日を見ながら玄関に向かう。

「そうだね……。いつも、自分よりも他人を思いやる素敵な母だった。」

 別にマザコンでは無いが、心から尊敬できる人に変わりは無い。


「兄さん……。『あの人』に挨拶はしていかなくてもいいんですか?」

 花凛の言う『あの人』とは、勿論父親の事だ。 花凛は父親を毛嫌いしており、何かあるとすぐに俺の後ろに隠れてしまう。


「またいずれ会うだろうから……。それに向こうも望んではいないと思う。」

 プライドの塊だった父親。自分が車椅子で生活し、尚且つ痩せ細ったあの身体を見せるのは苦痛だろうから。


「李玖様、お帰りですか?旦那様を……。」

 俺達がこっそり帰ろうとしているところを、たまたま使用人さんに見られてしまった。

「待って!そっとしておいてあげて下さい。」

「……………かしこまりました。」

 俺は使用人さんにこっそり出ていく旨を伝えると、豪邸を後にした。


ーーーー。


「水無瀬、ごめんね。急に実家に案内したりして……。」

「うぅん。私も李玖君のご家族の事、知れてよかったから……。ありがとう!」

 笑顔で微笑むその姿は、沈みゆく夕日を浴び、とても綺麗で……。 でも、陰キャブサメンの俺がこんな気持ちになってはいけないと、必死に心に蓋をする。


「兄さん!帰りますよ!? ニヤニヤしてみっともないです!」

 花凛に腕を引っ張られて、引きずられて行く俺はさぞみっともないだろう。

「じゃあ、また。」

 俺は花凛に引きずられながら、水無瀬と別れた。


ーーーーーー。


 さっきから、どうしたのだろうか。花凛の俺に対する当たりが強い気がするのだが。

「兄さんは、どうしてそう女たらし何ですか!? 人に頼まれたら嫌とは言わずにホイホイ引き受けるし、いつも笑顔だから女の子達からも勘違いされるんですよ!」

 一体、いつの話をしてるんだ、花凛は。まぁ、確かに作業ホイホイかも知れないけど、それは2年生までで、三年生になったら殆ど引き受ける様な事は無かった気が……。


「兄さん!」


「は、はい!」


「兄さんは、自分の事をどうお思いですか!?」

 え、何いきなり。怖いんですけど……。え、この流れってまさか、俺……これからディスられる!?

「え、どうって……。そりゃ、自他共に認める『陰キャブサメンオタクボッチ野郎』だと思ってるけど…………。」

 どうせ妹にディスられるなら、と自分から言ってみたものの……分かってはいるけど結構辛い……。


「ほらやっぱり! 兄さんは自分を卑下し過ぎです!だから女の子に好かれちゃうんですよ!!」

「え?」

 俺が女の子に好かれている? 俺は、花凛の言っている事の一ミリも意味が分からなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ