ダンジョン脱出アイテム
「最近ちょっと金欠気味でさ……冒険にかかるコストを軽減できないかなと思ってるんだけど、何かいいアイディアない?」
「ふむ。手っ取り早く出来そうなことと言えば、持ち込むアイテムの量を減らすとかだが。消耗品を買うお金も馬鹿にならないだろう?」
「それもちょっとは考えたんだけどね……でもそのせいで思いきり戦えなくなったら本末転倒だし……」
「ならばアイテムを減らすのではなく、代替可能なアイテムをより安いものに代える、というのはどうだ?」
「例えばどんなものを?」
「そうだな……ダンジョン脱出用のアイテムとか。俺が最近つくった代用品があるんだが、それなら銀貨10枚程度で売ってやれるぞ」
「何それ凄く安いじゃない! 見せてもらってもいい?」
「ちょっと待っていろ……ほら、これだ」
「……何これ? 糸玉? ずいぶんカラフルだけど……」
「一定の長さごとに色が分けられていてな。ダンジョンの入口に糸の先端を結んだら、後は持ち歩くだけで自分がどれだけ深く潜ったかが分かるんだ。もちろん糸を辿って迷わず入口まで戻ることも可能だぞ」
「神話の時代が思い浮かぶくらいにずいぶんと原始的ね……定番の脱出アイテムみたいに、ダンジョンの入口に瞬間移動するみたいな効果はないの?」
「そんな効果があったらこんな値段で済むと思うか?」
「……思わないわね……」




