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ダンシングソード

「こんにち……ひゃっ!?」


「いらっしゃい。驚いてくれたようだな」


「そ、そりゃあびっくりするわよ!! 空中にたくさんの剣が浮かんでたら!」


「すまんすまん。こういうふうに、空に浮かんで踊る剣をたくさん操ることに憧れていたんだ」


「ああ、たしかにそれはちょっとだけ気持ちが分かるわね。迷宮の中で待ち受ける強力な守護者って感じ。魔法使いの格好をしていたら最高ね」


「だろう? この気持ちを理解してくれて嬉しいぞ」


「まあそれは分かったんだけど……結局何なのその剣は? マジックアイテムなの?」


「……実は普通の剣を複数の滑車とワイヤーの組み合わせで吊っているだけなんだが。操るのに精一杯で接客もほとんど出来んし、さっきは店に入ってきた一見いちげんさんが悲鳴をあげて逃げてしまった」


「だったら早くやめなさいよ!!」

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