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ドラゴンの血を浴びた鎧

「ドラゴンの血を浴びたことで不死身となった英雄の話を聞いたことはあるか?」


「ええ、もちろん知っているわ。有名なおとぎ話だもの」


「俺は思ったんだ。もし鎧がドラゴンの血を浴びたらどうなるのか。不死身の英雄のように、何物も寄せ付けない無敵の鎧が出来上がるのではないか、と」


「面白いことを考えるわね。でもそれは伝説でしょう? もし本当だとしても、ドラゴンを倒して血を浴びる前に、こっちが血だらけになって倒れてそうじゃない? 実現不可能よ」


「俺も実現するのは無理だと思っていたんだが、意外と世の中は広いようだ」


「……どういうこと?」


「あるツテを使ってドラゴンの血を手に入れた。あの恐ろしい怪物を仕留められる連中がいるということだな」


「……それ本物なの? 偽物を掴まされたってことはないでしょうね?」


「もちろんその可能性も考えたが、俺の疑いはすぐに晴れたよ。なぜだと思う?」


「ま、まさか……」


「お前が今考えている通り、その血を使って実際に試してみたんだ。無敵の鎧が作れるかどうかを」


「け、結果はどうだったの? 本当に無敵の鎧が出来上がったの?」


「うむ。その鎧に様々な武器で攻撃してみたが、かすり傷一つつけることはできなかった……俺の読みは正しかったというわけだ」


「す、すごい! その鎧さえあればどんなモンスターにも負けないじゃない! その鎧はどこにあるの!?」


「慌てるな。今持ってきてやる……これが、ドラゴンの血を浴びた鎧だ」


「こ、この鎧が……なんて言えばいいのか……神話の英雄を目の当たりにしている気分よ!」


「もちろんお約束通り、血を浴びせる前に葉っぱを貼り付けることで弱点を作っておいたぞ」


「なんでそんな無用な気づかいをするのよ!!」

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