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目薬
「こんにちは」
「いらっしゃい」
「あら、それなあに?」
「これか? これは目薬だ」
「このお店では初めて見る気がするわね。やっぱり目の疲れを回復してくれたりするの?」
「俺がそんな普通すぎるものを扱うと思うか?」
「需要があるのは明らかにそういうものだと思うんだけど……じゃあ一体どんな効果があるのよ?」
「これを目にさすとな……見えてはいけないものが見えてしまうんだ」
「な、なによそれ……すごく気になるんだけど……」
「やめておけ。実は俺もついさっき初めて使ってみたところなんだが……これを使うのはオススメ出来ない」
「あなたがそんなことを言うのは珍しいわね……ところで、なんでさっきから正面だけをじっと見つめてるの?」
「……何も聞かず、薬の効果が切れるまでこうさせてくれ」
「……わ、分かったわ……もう何も聞かないことにする……」




