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ブレスのケア

「ブレスのケアと聞いて何を連想する?」


「ブレスのケア? ……うーん、ドラゴンブレスとかへの対策ってこと?」


「俺もそう思ってな。異国からブレスのケアが出来るというアイテムを取り寄せたんだが……」


「違ったの?」


「うむ。どうやら、自分自身のブレス……この場合は吐息だが、その吐息をケアするためのものらしい」


「……どういうことよ?」


「ほら、食事の後なんかに他人の息が臭かったりするだろう? ということは自分自身の息もそうかもしれない……それでこのアイテムを使って自分の口臭を緩和したりするそうだ」


「へえ……その発想はなかったわね。自分の息の匂いなんて気づかないし」


「それでまあ、考えていた物と違ったんで持て余してしまってな。せっかくだしお前が使ってみないか?」


「……」


「い、いや!! 別にお前の息が臭いとかそう思っているわけではなくてな!?」


「……その慌て具合が怪しいんだけど……?」


「ま、待て! そ、そうだ、誤解で傷つけてしまったお詫びに他のアイテムも渡そう! エリクサーでどうだ!?」


「……エリ……クサー?」


「……!? 待て待て待て今のは本当にただの偶然だ!! あくまでも俺の誠意を証明するために貴重品を挙げただけで深い意味はないんだ信じてくれ!!」


「……わかったわ。じゃあエリクサーひとつ、もらってくわね」


「……た、助かった……やれやれ、まさに口は災いの元だな……」

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