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弟切草

「知り合いから頼まれて探してるんだけど、ここって弟切草おとぎりそうとか置いてある?」


「お前は運がいい。ちょうど先ほど採取してきたところだ」


「あら、それは助かるわ。買っていくから持ってきてちょうだい」


「ちょっと待っていろ……ほら、これだ」


「……なんだか花の色が少し違う気がするんだけど……これ本当に弟切草なの?」


「この草にまつわる伝説を聞けばお前も納得するだろう」


「ああ、私もなんとなく知ってるわ。凄惨なやつよね」


「うむ。……とある国に仲の良い一組の男女がいた。二人はやがて結婚するのだが、お決まりのごとく旦那は余所よその女に熱をあげるようになってしまう。亭主の浮気を知って逆上した妻が、手にした刃物で庭にいる亭主を斬り殺してしまった。この草の葉や花についている黒い斑点は、その時の血が飛び散ったものなのだ……」


「それ弟切草おとぎりそうじゃなくて夫切草おっとぎりそうじゃないの!!」

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