ペット感覚で育成できるマジックアイテム
「こんにちは」
「いらっしゃい。良いところに来てくれた。ちょっとこれを見てくれないか。まだ試作品ではあるんだが」
「あら、なにそれ? 小さなスライムに見えるけど……」
「まだ仮の名前だが、スライムくんと呼んでいる」
「ミミッくんみたいなネーミングだけど、ミミッくんに比べるといまいちね」
「じゃあスラリ……」
「それはやめておいたほうがいいんじゃないかしら」
「そうだな。すまない」
「それでそのスライムくんがどうしたの?」
「うむ。ペット感覚で育成できるマジックアイテムでな、カイフクーンを飲ませるとまるで命を得たかのように、元気に跳ね回ったり可愛い声で鳴いたりするんだ」
「へえ……ちょっと興味が湧いてきたわ。スライムにしては見た目も可愛いし」
「しかも、色違いのカイフクーンを飲ませた場合は色が赤や黄色に変化するんだ。色の組み合わせによっては、特殊な色のスライムくんに育つこともある」
「それすごく面白そう! 冒険者たちの間でも流行るかもしれないわね!」
「だが、スライムくんは悲しい運命を背負っていてな……」
「えっ? ……どういうこと?」
「定期的にカイフクーンを飲ませてあげないと、やがて動かなくなってしまうんだ……。一度育て始めたスライムくんに対して、まさかそんな非道なことはしないよな?」
「……あなたって、ほんっっっとうに商売上手ね……」
「そう褒めるな」
「今回は皮肉で言ってるのよ!!」




