諸刃の剣
「お前は諸刃の剣を知っているか?」
「そりゃ知ってるわよ。凄く役に立つけど相応の危険も伴う……みたいな意味の言葉よね」
「その通りだ。だが、そういった意味の言葉ではなく、剣としての実物がこの店にあると言ったらどうする?」
「ええ!? 本物の諸刃の剣が存在するってこと!?」
「うむ。俺の自信作だ。それを見れば今後はお前が言った意味の言葉ではなく、その剣そのものを思い浮かべるようになるだろうな」
「……まさかとは思うけど、脆い刃で脆刃の剣……とかじゃないでしょうね?」
「馬鹿を言うな。そんなあっさり言い当てられるようなものを、この俺が作るわけないだろう」
「これまでも何回か言い当てた記憶があるんだけど……そんなに自信があるならもったいぶらずに早く見せてよ」
「いいだろう。持ってきてやるからちょっと待っていろ」
「……本来の意味であるただの両刃の剣を持ってきたりして……ありえるわね。もしそうだったら、どうリアクションしてやろうかしら……」
「……待たせたな。見ろ、この刃を。キラキラしていて美しく見えるだろう? これなら若い連中が言う『映える』というやつを表現できるはずだ」
「それ諸刃の剣じゃなくて盛る刃の剣じゃないの!!」




