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やる気を出す薬

「こんにちは」

「……いらっしゃい……」

「ど、どうしたのよ？　声にも表情にも覇気がないみたいだけど……」

「……なんだか最近やる気が出なくてな……何もかもがどうでもよくなりつつあるんだ……」

「ええ!?」

「……ああ……こうして店番をするのも面倒だ……しばらく店を閉じてボーっとしていようか……」

「そ、それは困るんだけど！」

「……そうは言ってもな……俺にもどうすればいいのか分からないんだ……」

「ああもう、じれったいわね！　こんな時こそあなたの力の見せ所じゃないの！　やる気を出す薬とかを作るのよ！　ヤルキダスンみたいな!!」

「……ひどいネーミングセンスだな……そこはヤルキデルンにすべきだろう？」

「どう違うのよ!?」

「この違いが分からないとは、やはりまだまだだな……だが、お前のおかげで少しやる気が出てきた。感謝する。せっかくだしヤルキデルンの開発プランを練るとするか」

「……どういたしまして、と言いたいところだけど、複雑な気分だわ……」