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グラッセ

「ハチミツは好きか?」


「あら、ハチミツたっぷりのパンケーキでも食べさせてくれるの?」


「うむ。ハチミツを使って甘く仕上げているという点ではそれに近いな。調理法は甘露煮なんだが、グラッセと呼んだほうが女子ウケが良いかもしれんな」


「甘露煮とグラッセじゃ、ずいぶんと印象が違うわね……購買層がガラッと変わりそう」


「今回のメインとなる食材は栄養も豊富でな。一説によるとあのローヤルゼリーにも引けを取らないそうだ。もちろん味付けにも自信がある」


「甘くて美味しくて栄養もたっぷりなんて最高じゃない! グラッセにして完全に女子向けにしましょうよ!」


「ふむ。ならグラッセを採用することにしよう。いつものように出店でみせで売るから、見かけたらお前も寄ってくれると嬉しい」


「提案した者として私も食べに行かなきゃね! ……でも一応聞いておきたいんだけど、そのメインの食材はどんなものなの?」


「……それは言えない」


「なんでよ!? 結局今回も怪しい食材を使うつもりなのね!」


「怪しくはないぞ。色々な国で古い時代から連綿と食べ続けられている健康食品だ。郷土料理の食材としても人気がある」


「……そう聞かされると途端に普通の食材に思えてくるわね……でもせめて商品名くらいは教えてよ」


「なぞの幼蜂ようほうグラッセ、ハチノコンだ」


「女子向けでグラッセにしましょうと言ったのを後悔するくらいに食べる気がなくなったわよ!!」


「言うまでもないが、幼蜂に養蜂を掛けているんだ。完璧なネーミングだろう?」


「もう突っ込む気力もないわ……」

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