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スプリントメイルその2

「こんにちは」


「いらっしゃい。今日は何をお求めだ?」


「今はスプリントメイルが欲しいのよね」


「スプリントメイルか。そういえばあの時に見せた鎧は結局買って行かなかったな」


「あれはまったくの別物だったでしょうが!」


「しかしお前は運がいい。つい最近、新製品を開発したところだ」


「……あの時みたいに金属部分すらないような鎧はもうやめてよ?」


「安心しろ。今回はちゃんと金属製だ。しかも、変形してしまっても復元する力を持っている」


「なにそれ凄いじゃない! 見せてもらえる?」


「うむ、いいだろう。持ってくるから少し待っていろ」


「復元する金属鎧か……それが本当ならもう鎧が壊れる心配もしなくて済むわね。たまにはいい仕事するじゃないの」


「……待たせたな。周囲を覆っている螺旋らせん形状の金属線がこの鎧のキモでな。この形こそがさっき言った復元力の源となるのだ」


「それスプリントメイルじゃなくてスプリングメイルじゃないの!!」

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