妹にこれ以上迷惑はかけられない
まさかこんなのが総合ポイント100を超えるとは…
感謝してもしきれません!
ありがとうごさいます!
そういえば、確か中学校では陰口ばっかり言われてたような気がするな。
他にも最近妹の当たりが強かったような…
いろいろ妹から話を聞いてる内に段々元の自分を思い出してきたぞ。
俺、嫌われ者だったな。
「お、お兄ちゃん大丈夫?なんか凄い考え込んでるけど…」
「ん?あぁ、すまん。話を聞いてていろいろ思うところがあってな。それと…」
「そ、それと?」
「…こんな兄で済まなかった。」
「え…?こんなって、どうゆう…」
「嫌われてるのにいろいろ話しかけたりして迷惑だっただろう?これからは真由に迷惑をかけないように過ごしていく、今までずっと耐えてもらって済まない…。」
そう言って俺は明日の学校に行くための支度をしに2階の部屋に向かった。
「あ!ちょっと待って__」
何かを伝えようとしていたらしいが、その言葉が届く前に部屋のドアが閉まってしまった。
俺の考えは間違ってないっぽい。
やっぱり嫌われてたんだな、俺って。
嫌われてないなら言いたいことがあれば部屋に入って続けるだろうが、そうしないってことはそういうことなんだろう。
思えば去年、妹が中学生になった時に気づくべきだった。
当たりが強かったのは俺が嫌われてたからなんだと。
学校の人達には、嫌われてるとは気付かなかったものの話しかけることは無かったから恐らくさほど被害は出してないだろう。
だが、妹に対しては別だった。
当たりが強くなってからも無いコミュ力で必死に話しかけようと努力していたが、あれも妹からすれば迷惑だったのだろう。
無論、俺も妹に嫌われたからといって諦める訳ではない。
嫌われたなら好かれるような振る舞いに直せばいいのだ。
正直小・中学生と振る舞いは変えずに過ごしてきたつもりだが、今までの振る舞いで妹に嫌われたのならその振る舞いを見直して変えればいい。
なんだ、意外と簡単に解決しそうだな。
そうと決まれば早速好かれるような振る舞いを考えてみよう。
……簡単とか言ってた数十分前の自分を殴りたい。
そもそも元の振る舞いが分からない。直すもクソもないじゃん!
記憶が曖昧になったのは自覚出来てたけど、まさか今までの自分の相手に対する接し方すら忘れているとはな…
ひとまず寝よう。
困ったときは明日の自分に任せるのが一番だ。
そう思いながらgo to bedしてみたら3秒と経たず意識が遠のいていく。
…こんなに安心できない熟睡は久しぶりだなぁ。
次に目が覚めたのが朝の5時半だった。
寝たのが確か6時くらいだったから、11時間ぐらいか。
いや、寝過ぎじゃね?
昨日はいろいろあって疲れてたっぽいな?まあいいや。
そういえば、結局どういう振る舞いで行くか思いつかないな。
仕方ない、自信は無いが今の俺にとっての素の状態で接してみるか…
取りあえず、篠田との待ち合わせが7時に篠田家のまえだったはず。
歩いて三十秒しないくらいの所だから、まだ時間には余裕あるな。
ならちゃっちゃと真由の朝飯作る準備でもするか。
俺は真由に嫌われてることを自覚しただけで、俺は真由のことが大好きだ。
でも、この愛情もあいつにとっては良い迷惑なんだろうな…
変なこと考えずにさっさとやろ。
1階に降りると、朝に弱い真由が珍しくリビングに居た。
「珍しいな?いつもはもっと遅くに起きるのに。」
「うん…あれから一睡もできなくて…」
あんなに寝るのが好きだった真由が一睡もしないとは…
そんなに俺と距離を置けるのが嬉しかったのかな?
「そうか、でも睡眠はしっかりとらないとせっかくの可憐な姿が台無しだぞ?」
「…………」
自分の妹だからというのもあるが、それを差し引いても妹は滅茶苦茶かわいいと思う。学校でも人気があるぐらいの美貌で俺とは正反対だな。
言っておくが、俺はシスコンじゃない(切実)
「あ、あの、えっと…」
「ん?どうした。」
「…ううん、何でも無い。」
それにしても元気がないな?何か嫌なことでもあったのかね。
でも、俺には相談に乗れない、というより乗る資格がない。
兄として失格な俺に相談したところで、何も良くならないだろう。きっと妹もそう思って言うのを辞めたのだ。
「ほら、お前の好きな卵焼きだぞ。」
「うん、ありがとう…」
卵焼きにも動じないだと!?
昔は「やった~卵焼き~!」っていって喜んでたし、
最近でも「ふ、ふん。相変わらず卵焼きを作るのは上手いのね…」くらいは言ってくれてたのに!
これは思ってた以上に深刻な悩みを抱えてるな…
次回からやっと本題の学園生活に入ります。
自分で書いてて「この主人公下向きすぎない?」と感じてしまいました。
幼馴染みと再開したらどうなるのか…




