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髪を切ったら記憶が曖昧になっちゃった

前話で書き忘れましたが、趣味で始めたものなので投稿は不定期です。

投稿する日や時間も全く決まってないので、気長に待って頂けると幸いです。

「……ん?」

気がつくと俺はまだ洗面台の前に居た。

時計を確認した所、散髪を終えてから一時間程経っているようだ。

…いや、おかしくね?

何で俺一時間も洗面台の前で立ち尽くしてたんだよ?

というか自分の一人称「俺」だったっけ?

まず何で急に髪切ったんだ?

俺そもそも髪切れる程器用だったっけ?


考えれば考えるほど分からなくなっていく。

とりあえず散髪は知らないうちに終わってるっぽいし、ひとまずは置いておこう。


にしても不思議な感じだな…

ただ髪切っただけなのに、なんて言うか…こう…

同じ柊 康太でも中身をガラッと入れ替えて生まれ変わったような…

今までずっと重かった肩の荷が降りたような…

ともかく、悪い感じはしないな。


そういえば、真由は何してんだ?

確か部屋に行ったことは覚えてる。覚えてるが…

何で部屋に行ったんだっけ?

やばい、記憶が曖昧すぎる。

覚えてないことが多すぎるし、覚えててもはっきりとは覚えてない。

髪を切ったことで認知症にでもなったのかな?

…それはさすがに無いだろうけど、今まで切ってなかった髪を急に切った衝撃でいろいろ忘れたとか。

ありそうで怖い。


「お兄ちゃ~ん?」

そんなこんな考えてたら、良いところに来た。

せっかくだし新しい髪型を見て貰うか。


「さっきはちょっと言い過ぎだったかも知れないから、今なら少しは許してあげても…… !?」

「真由か、良いところに来たな。ちょっと髪切ってみたんだけど、どうかな?」

「……………………」

「あれ?お~い、なんか言ってくれよ。」

「………だ、」

「だ?」

「だれよあんた~~~~!!??」

えぇ……


予想外の反応だった。

確かに髪を切ったことは全然無いけども、そんなに驚くか?


「え!?本当に誰ですか!!??不法侵入で通報しますよ!!」

そんなにかよ!?

妹にそんなこと言われると普通に傷つくんだけど!

「誰ってひどいな、康太だよ。あなたのお兄さんの。」

「え………?」

…そろそろ泣いて良いですか?


その後数分経って落ち着き、

「えっと、本当にあなた私のお兄ちゃんの康太なの?」

「それ以外にだれが居るんだよ。」

「どう見ても赤の他人にしか見えない…」

「さすがの康太さんもそこまで言われると傷つくよ?」

「す、すいません…」

どうやら悪意は無く本当に別人のように見えるらしい。

「まあそれは置いといて、部屋に隠るなんてらしくないな。なんかあったのか?」

「え…覚えてないの?」

「悪いけど散髪する前の記憶があやふやなんだ。」

「どういうことなの……取りあえず説明すればいいのね?」

「よろしく頼む。」


そうやって俺は散髪する前の出来事を聞いた。

そこで思い出したことがいくつかある。

まず、散髪した理由は妹が気に入らなかったかららしい。妹のためを思って行動するなんて、我ながら妹思いな兄だなと思う。

次に、やっぱり今までの一人称は「俺」ではなく「僕」だったらしい。自分では「俺」なぜかでも違和感は感じないが、ずっと「僕」としか聞いてこなかった真由にとっては違和感しかなかったんだろうなぁ。


それと、これは思い出したと言うよりは話を聞いて気づいたことだが、恐らく真由は兄の柊 康太のことを……


嫌ってるんだと思う。

ここらへんから主人公の勘違いが始まっていきます。

ドンマイ妹。

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